ずっと真夜中でいいのに。が巻き起こす新たな旋風 ニューアルバム、映画主題歌、ツアー......続々と明らかになった次なる動き

ずとまよ、来春に向けた新たな旋風

 ニュースはまだある。10月13日、正月映画の目玉作品の一つ、12月18日に東宝系で全国公開される映画『約束のネバーランド』主題歌を手がけていることを発表。タイトルは「正しくなれない」。ご存知のように、原作は『少年ジャンプ』での連載が今年6月に完結ばかりの大人気コミックであり、12月から1月にかけて、日本のメジャー配給作品で、ずとまよの曲が流れ続けることになる。

映画「約束のネバーランド」【予告】12月18日(金)公開

 約1年ぶりのツアー、2つの映画主題歌、そして待望の2ndフルアルバムのリリース。ずとまよといえば、各ストリーミングサービスにおける再生回数ランキング上位の常連、そしてYouTubeにおけるミュージックビデオの再生回数の多さ(この原稿を書いている時点で、「秒針を噛む」MVの再生回数はなんと7000万回を突破している)と、「オンラインで圧倒的に強いアーティスト」というイメージがあるわけだが(そして実際にめちゃくちゃ「強い」わけだが)、今年の秋から来年にかけては、約半年前までとはいろいろな風景が変わってしまった「リアルワールド」でも大きな旋風を巻き起こすことになるだろう。ずとまよはこんなもんじゃない。そのピークは、きっとまだずっと先にある。

ずっと真夜中でいいのに。『秒針を噛む』MV

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「集英社新書プラス」「MOVIE WALKER PRESS」「メルカリマガジン」「キネマ旬報」「装苑」「GLOW」などで批評やコラムやインタビュー企画を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)、『日本代表とMr.Children』(ソル・メディア)。最新刊『2010s』(新潮社)発売中。Twitter

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