2ndアルバム『Wahl』インタビュー
Roseliaに聞く、5人の“選択”が導いた結束と成長の軌跡 現体制での再出発から最新作『Wahl』までを振り返る
『BanG Dream!』は全部が円になっている(工藤)
ーー(笑)。中島さんと志崎さんは、Roseliaの活動をはじめて以降、『BanG Dream!』シリーズの魅力を実感する瞬間も多かったんじゃないですか?
中島:かかわる前は、ゲームもアニメもあって、「ライブでは本当に楽器を弾いているんだ!」という驚きがあったんですけど、実際にかかわっていく中で、バンドのカラーがはっきりと分かれているのが本当に魅力的だと思いました。色んなバンドのイベントストーリーを読んだり、曲を聴いたりしていても、バンドの魅力がそれぞれに個性的で。誰しも推しのグループができる、好きになれるバンドができるのが、すごくいいな、と思います。
志崎:リアルライブと、アニメやゲームの流れやストーリーがお互いに紐づいているのも、新鮮でした。そこを面白く感じてくれているからこそ、『BanG Dream!』にみなさんがついてきてくださっているのかな、と、ライブをするにつれてどんどん実感しています。
ーー実際、アニメの『BanG Dream! 3rd Season』の武道館でのライブシーンは、日本武道館で行なわれたリアルライブのTOKYO MX presents「BanG Dream! 7th☆LIVE」を思わせる雰囲気でした。
相羽:あのシーンに関しては、アニメのスタッフさんがリアルライブの映像をよく観てくださっていたみたいで、『7th☆LIVE』と同じセンターステージを表現してくださったり、私は(湊)友希那の動きをモーションキャプチャーでやらせていただいたりもして。「リアルに近づけたい」というこだわりを感じて、「私たちもさらに頑張らなきゃ!」と思いました。
櫻川:『BanG Dream!』という大きなプロジェクトみんなでつくっているんだな、と改めて感じられるような映像でしたよね。
相羽:逆に、アニメでやっていることをリアルライブで取り入れることもあって、たとえば「BRAVE JEWEL」のサビで背中合わせでギターとベースを弾いているのは、『BanG Dream! 2nd Season』OPの「BRAVE JEWEL」で、(氷川)紗夜とリサが背中を合わせて演奏しているのを再現したものでした。
工藤:結成当初は、私たち自身もキャラクターについて知っている情報が少なかったんですけど、セリフなどを通して、「ああ、この子はこういう性格なんだ。だからこんなこと言うんだ」と色々なことを吸収して。私たちがステージでもそれを見せていくと、それをまたアニメサイドの方々が参考にして、生かしてくれるんです。なので、色んなことがシリーズの中で循環している、それがひとつの円になっているようなプロジェクトだな、と思います。声優の仕事は演じることなので、作品によっては頂いた内容をそのまま表現することもあって、それももちろんエンターテインメントとして間違っていないと思うんですけど、『BanG Dream!』は「全部が円になっているんだな」と、すごく感じますね。
(アメリカの)ステーキハウスで私が携帯電話を落としたんだ……!(相羽)
ーーでは、これまで活動してきた中で、みなさんそれぞれに印象的な思い出というと?
相羽:ライブだと、ひとつを選ぶのはすごく難しいです。初めて尽くしを乗り越えたという意味では、初の富士急ハイランドでのワンマンライブで、初の野外公演で、初の2DAYSだった『「Flamme」/「Wasser」』がありましたけど、それぞれのライブに課題があって、達成感ではひとつを選べないんです。なので、ライブ以外のことにしようと思うんですけど……。
櫻川:分かった! 私は前乗りのときや、ライブ滞在中のホテルですね。昨年末の『Roselia×RAISE A SUILEN合同ライブ「Rausch und/and Craziness」』のDAY1とDAY2の間も、次の日も公演があるのに、メンバーで集まって夜遅くまで語り合いました。
相羽&工藤&中島&志崎:あー!!
相羽:花火を見たのもそのときだっけ?
工藤:いや、あれはアメリカ(『CharaExpo USA 2019』出演時)!
櫻川:私たち、アメリカでもお肉を食べようとしていたんですけど(笑)、お店を予約してから時間があったので、「めぐちぃの部屋に招待しまーす!」って、みんなを私の部屋に呼んだんです。そしたら、ちょうどそのときにカリフォルニア ディズニーランド・リゾートの花火が上がって、ホテルの部屋からみんなで観た、という最高の思い出があるんですよ。
工藤:ちなみに、そのあと向かったステーキハウスでは、近くの席の人がプロポーズをしてました。成功して、周りのお客さんたちも「フー!!」って盛り上がっていて。
櫻川:あった! 周りの席の子どもたちもめちゃくちゃ盛り上がっていたよね。
相羽:そして、そのステーキハウスで、私が携帯電話を落としたんだ……!
中島:(笑)。急に「携帯がない!」という話になって。
相羽:「アメリカなのにどうしよう!!」って(笑)。
工藤:それで、のんちゃんがあいあいの携帯に電話をかけてみたんですけどーー。
志崎:「Hello, Hello……?」って、現地の方が出たんです(笑)。
工藤:それで、「こいつが盗んだんだー!!!!」って。
ーー拾ってくれたのに(笑)。
工藤:(笑)。あいあいが受け取りに行って、その方と握手して帰ってきました。
志崎:それは確かに、一番印象に残っていることかも(笑)。
中島:打ち上げでディズニーランドに行ったり、みんなでUSJに行ったりもしましたね。
相羽:そういえば、初めて、大阪のUSJでセットリストを決めました。確か、USJの手前にあるハードロックカフェで。
櫻川:そうそう。でもそのとき、私たちは書くものを持っていなくて……。
志崎:最初、ティッシュに書こうとしていたんです(笑)。
櫻川:それを見たウェイトレスのお姉さんが、紙とペンを貸してくれました(笑)。