DISH//が生配信ライブで届けた7周年の想い 画面越しでも感じたバンドとファンの繋がり
DISH//が自身のメジャーデビュー日である6月19日に生配信スタジオライブ『DISH// Spring Tour 2020『CIRCLE』-Special Studio Version-』を開催した。3月から行われる予定だった全国ツアーが新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になったため、ツアーで予定されていた内容を配信ライブという形で音楽をファンに届けたのだ。
開始時間になり楽屋からメンバーがスタジオに登場。赤い照明に照らされる中、楽器を手に持ち準備をする。久々のライブだからか緊張感溢れた雰囲気もある。ドラムのカウントから始まった1曲目は「Get Power」。疾走感ある演奏と声量ある北村匠海(Vo/Gt)の歌声は久々のライブとは思えないほどにキレキレだ。「FLASH BACK」のイントロで「お久しぶりです、DISH//です。配信を観てくださりありがとうございます。最後まで楽しんでいきましょう」と挨拶する北村匠海。視聴しているファンはコメントを残すことができる。演奏や挨拶に対して声援の代わりにコメントで反応する。形は違えど普段のライブと同じようにコミュニケーションを取っていた。
「物理的には離れているけど心の距離は近いみたいな感覚で楽しんでいければなと思います」というMCの後にメンバー全員にボーカルパートのある「スマホの中のラブレター」でポップで明るい雰囲気にする。切ないバラードの「恵比寿物語」「PM 5:30」を続ける。ロックもポップスもバラードもやれる音楽性の幅広さがわかる。
「星をつかむ者達へ」「マジで無理~SUPERムチャブラレターズ~」では新しい挑戦もしていた。メンバーが横並びでパーカッションを演奏するパフォーマンスを披露したのだ。ライブだからこその魅せる演出と音源とは違うアレンジはライブのハイライトともいえるパフォーマンスだった。演奏後に北村匠海は「腕がとっても痛いです」と言いながらも笑顔でやり切った表情を見せた。序盤の緊張感ある雰囲気から、リラックスした雰囲気に変化した。
「良い一日にするためにこの曲をやりたいと思います」というMCから「This Wonderful World」を演奏する。爽やかなロックサウンドが心地よい。橘柊生(DJ/Key)が「画面の向こうでいっぱい騒いでくださいね」と煽り新曲「KICK-START」を披露する。アップテンポでライブ映えする楽曲。泉大智(Dr)以外のメンバーは前に出てダンスをしながら演奏をし歌う。ダンスロックバンドである強みも生かしたパフォーマンスも魅力的。橘柊生がショルダーキーボードに初挑戦していることも注目ポイントだ。
そのままダンス曲が続く。「BEAT MONSTER」ではステップを踏みながら演奏し「ピーターパンシンドローム」では「配信のみなさん観てる!?」と煽る。ダンス曲が終わりMCでは「普段はステージが遠いからダンスを間違えても言われないけど、今日はダンスの先生もいて距離も近いから、間違えた瞬間にガン飛ばされる」と橘柊生が話し、配信ライブならではの裏事情を伝えていた。