YURiKAがアニメ・アニソンの魅力を語り尽くす新連載スタート! 第1回は『球詠』『BNA』『ハメフラ』をピックアップ

YURiKA、アニソンを語り尽くす新連載スタート

 アニメ『リトルウィッチアカデミア』オープニングテーマや、アニメ『BEASTARS』エンディングテーマなどを歌う人気のアニソンシンガー・YURiKAが、独自の視点で放送中のアニメの魅力を語り尽くす連載『YURiKAのアニソン最前線!』がスタート。

 第1回は、高校の女子野球部をテーマにした『球詠』、人間と獣人の間で葛藤しながら成長する主人公の姿を描いた『BNA ビー・エヌ・エー』、そしてライトノベルが原作の異色の転生モノ『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』の3本をピックアップ。各作品とそれにまつわる音楽の魅力を思い入れたっぷりに語ってもらった。(榑林史章)

『球詠』を彩る、麻枝准とビジュアルアーツの音楽

TVアニメ『球詠』本PV

ーー第1回目となりますが、今回作品を選ぶにあたってポイントにしたことは何ですか?

YURiKA:私がアニメを見る時はいつもそうなんですけど、私はまず曲から入るんです。オープニング、エンディング、挿入歌、劇伴でも、音楽をどなたが担当されているか、キャラソンなのかアーティストが歌っているのか、誰が歌っているのか、そういう前情報を得て「誰々さんが歌っている。じゃあきっと面白いに違いない!」みたいな(笑)。例えば今回選ばせていただいた1つの『球詠』は、ビジュアルアーツさんが音楽を担当していて、私はその中のゲームブランド『Key』の作品と音楽が大好きなんです。

ーー『球詠』は、埼玉県の越谷を舞台に女子高生が野球部を結成して全国を目指すストーリー。ご覧になってどんな印象でしたか?

YURiKA:私自身が埼玉県出身なので、越谷にある女子校のお話という点で、とても親近感が沸きました。第1話で「帰りにレイクタウンに寄って行こう」という会話があったんですけど、埼玉人としては「ああ、分かる!」って思いましたね。会話に「端から端までが遠い」という発言もあったんですけど、実際に本当に広くて。最初から“地元あるある”があったので、すごく入りやすかったです(笑)。

ーー絵の感じとかはどうでしたか? 太ももに筋肉の筋が描いてあったり、全体にがっちり体型で描かれていて。マネージャーの川口芳乃が、部員の身体を触って筋肉をチェックするシーンもあって。

YURiKA:筋肉質ですよね。原作漫画もそういう感じなので、原作のタッチがちゃんと表現されているなって。私は以前『はねバド!』というバドミントン部を題材にしたアニメのオープニングテーマ「ふたりの羽根」を歌わせていただいたんですけど、『はねバド!』もスポーツをやっている人の身体の線をしっかり描いていたんです。筋肉美って言うか。可愛いんだけど可愛いさに振り切らない描き方からも、部活動を頑張る子たちだなっていうのが感じられました。

ーー七穂さんが歌うオープニングテーマ「Never Let You Go!」と、新越谷高校女子野球部が歌うエンディングテーマ「プラスマイナスゼロの法則」は、Key作品でお馴染みの麻枝准さんが作詞作曲していて。

YURiKA:どちらも「超だーまえ!」って思いました(笑)。

ーーだーまえ(笑)!

YURiKA:本当に大ファンなので、ここはあえて“だーまえ”と呼ばせてください。特に「プラスマイナスゼロの法則」は、Bメロの最後で〈落ちていくかも〉と歌っているんですが、〈かーも〉と伸ばすところがだーまえっぽくて。

 それに歌詞の内容に負の部分もあって、〈明日は晴れると祈ってる でも雨になるかな そもそも来ないか〉って歌っているんですけど、「来ないの!?」って思うじゃないですか。そこが、だーまえっぽくて、ファンとしては「これだよな」ってなるポイントです。〈祈ってる〉のところで、〈祈〜〉で伸ばすところもそうで、これが、“だーまえ節”です!

ーーYURiKAさん自身が歌をやっているからこそ、そういう細かいところにも気づけるんでしょうね。

YURiKA:あと個人的な話ですけど、オープニングもエンディングも編曲がMANYOさんで、MANYOさんは私の配信曲「時のFoliage」で作曲と編曲を務めてくださって。『球詠』のオープニングとエンディングのレコーディングに参加されているミュージシャンの方も、私のレコーディングに参加してくださっているメンバーなんです。それを知って「ずるい! 私も!」って思いました(笑)。

ーーそんなビジュアルアーツやKeyの音楽の魅力って何ですか?

YURiKA:青春のキラキラがありながら、胸をキュッと締め付ける切なさがある。『球詠』の制作自体はstudio A-CATさんという会社なのですが、それを彩っている音楽にはビジュアルアーツらしさがあって、きれいなメロディラインが一貫しています。例えば第1話で、主人公が変化球を練習している回想シーンのバックで流れたピアノは、「これは絶対サマポケ(Keyの最新ゲーム『Summer Pockets』)でも流れてそうだな」って思いました。

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