“アイドル戦国時代”がシーンにもたらしたもの AKB48、モー娘。、ももクロの10年ぶり共演から考える

 「アイドル戦国時代」とはいったいなんだったのか? 番組を楽しみながら、ふとそんな思いに駆られた。

AKB48『失恋、ありがとう』(初回限定盤 Type-A)

 3月28日に放送された『RAGAZZE!〜少女たちよ!』(NHK総合)。ももいろクローバーZ、AKB48、モーニング娘。’20(登場順)の3組をはじめとして計7組のガールズグループが出演、それぞれパフォーマンスを披露した。

 今回の企画の発端は、10年前にさかのぼる。当時同じNHKで放送されていた音楽番組『MUSIC JAPAN』で「女性アイドル特集」が組まれた。そこにやはり、ももいろクローバー(以下、ももクロと表記)、AKB48、モーニング娘。(以下、モー娘。と表記)が出演していた。今回の番組は、いわば再集結ということになる。

 2010年と言えば、グループアイドルが多数頭角を現し、「アイドル戦国時代」というフレーズがメディアを賑わせていた頃だ。とりわけ、ももクロ、AKB48、モー娘。の3組は、三国志の3大勢力に例えられたりするなどその中心にいた。

 そしてそれから10年、女性アイドルの世界にもさまざまな変化があった。前回の共演時点ではまだ誕生していなかった乃木坂46、欅坂46、日向坂46の「坂道シリーズ」が相次いでブレイクし、またTWICEやIZ*ONEなど多国籍ガールズグループも存在感を増している。

 ももクロ、AKB48、モー娘。にもまた、色々なことがあった。

 ももいろクローバーは2011年に早見あかりがグループを脱退。それを機にグループ名を「ももいろクローバーZ」に変更した。だがライブ活動を通じてますます人気を得た彼女たちは、2012年には『NHK紅白歌合戦』に初出場、2014年には女性グループとしては初となる国立競技場でのライブを開催した。その後2018年には有安杏果の卒業があり、現在は4人で活動を続けている。

 AKB48は、女性アイドルシーンにおいてひと際目立つ存在になった。「ヘビーローテーション」(2010年発売)や「恋するフォーチュンクッキー」(2013年発売)などのミリオンヒットもあったが、なかでも年一度のイベントである『AKB48選抜総選挙』によって世間への知名度が大きく上がった。ただ、昨年は始まって以来初めてその開催が見送られるなど、次のステップへの過渡期を迎えた印象もある。

 そしてモー娘。は、女性アイドルグループの老舗的存在として我が道を歩んできた。ただその一方で、メンバーの卒業と加入を繰り返しながら自らをアップデートもしてきた。代名詞にもなったEDMやフォーメーションダンスは、その一端だ。そのなかで、グループの生みの親であるつんく♂が2014年の秋頃モー娘。も所属するハロー!プロジェクトの総合プロデューサーの職を辞したのは、ひとつ大きな出来事だった。

 このように、3組すべてがさまざまな変化を経験した10年だった。だがだからこそ、今回この3組が再び一堂に会したことは、とても意義深い。

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