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ももいろクローバーZの真髄は発想の面白さと懐の深さにあり 若手ディレクターMV企画から考える

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ももいろクローバーZ『MOMOIRO CLOVER Z』(通常盤)

 ももいろクローバーZがオリジナルアルバムとしては5枚目となる『MOMOIRO CLOVER Z』を発売した。新体制となってからは初であり、新しいスタートを切るに相応しい、豪華な制作陣を迎えての華やかなアルバムリリースとなっている。多くの人びとを巻き込んでいく”ももクロらしい”スタイルと言えるだろう。

 そして、今回のテーマは「アルバム全体をショーとして」見せているのだという。特設サイトには楽曲それぞれのミュージックビデオが並び、インターネット上が楽曲を楽しめるようになっている。見ていくとアゲアゲなものからしっとりとしたものまで多種多様。現在のももクロを様々な角度から切り取っている。

 面白いのは、これらの作品が良い意味で統一感がないのである。それもそのはずで、すべてのMV監督が異なる作家によるものなのだ。アルバム全体の一貫性というよりはむしろ、バラエティの豊かさを選び、関わる人数を増やすことで”輪を広げていく”方法論を選んでいる。それはまさに、このグループが成長してきた中でも唯一変わらない”芯”の部分ではないだろうか。

 では、ひとつひとつのMVを見ていこう。1曲目の「ロードショー」はレトロなCGを使った極彩色の映像が印象的な作品。ユーロビートを現代風に再構築したようなサウンドには懐かしさもありつつ、新鮮さもある。制作を務めたのはBRDG。若手のチームだ。

ももいろクローバーZ / 『ロードショー』MUSIC VIDEO from「MOMOIRO CLOVER Z」 Short ver.

 クリエイティブチーム・PERIMETRONの一員としてKing GnuなどのMVを制作している映像作家のOSRINが監督した2曲目「The Diamond Four」は、ホテルでメンバーたちが客たちとワイワイ遊びながらラップしている様子をスムーズなシーンの切り替わりによって映している。全体的にシックな装いは成長した彼女たちによく似合う。

【Momoclo MV】ももいろクローバーZ(MOMOIRO CLOVER Z)『The Diamond Four』MUSIC VIDEO

 MAN WITH A MISSIONや欅坂46などを手掛け近年注目を集める大河臣による「GOD SPEED」は、メンバーらが人びとを振り切りながら走っていく姿をスローで撮った躍動感のある作品。

【ももクロMV】ももいろクローバーZ『GODSPEED』Music Video

 4曲目の「あんた飛ばしすぎ!!」(監督:スミス)はヤンキーたちとともに学生に扮したメンバーたちを撮った学園もの。5曲目の「魂のたべもの」(監督:Padawan and pennacky)は幻想的な映像と広大な自然を組み合わせた壮大な作品に仕上がっている。

【ももクロMV】ももいろクローバーZ『あんた飛ばしすぎ!!』Music Video
ももいろクローバーZ / 『魂のたべもの』MUSIC VIDEO from「MOMOIRO CLOVER Z」 Short ver.

 ……と、このように若手ディレクター陣が集まり、ももクロというプラットフォームを介して新鮮な化学反応を見せている。これらを見るにつけ、今のももクロは本当に”自由”なのだと思う。コンセプトや撮り方も凝り固まっておらず、「やりたいようにやった」感が各作品から伝わるのだ。

 この企画を知った時、真っ先に「面白そうだな」と感じたが、こうした発想の面白さ、行動力、ノリや勢いこそこのグループの肝なのだと思う。なんでもござれと言わんばかりの器の大きさ、懐の深さがある。これこそがももクロの真髄だ。

      

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