SPICY CHOCOLATEが語る、“人生に寄り添う応援歌”で届ける思い「どんなに技術が発展しても人とのふれあいはなくならない」

SPICY CHOCOLATEが語る、“人生に寄り添う応援歌”

最終的に求められるのはグッドバイブスの交換

――自分で作詞作曲されているアーティストと一緒に制作する時は、役割り的にはどういう感じですか?

KATSUYUKI:初めましての人だったら、どういう音楽が好きなのか、いつもどういうスタイルでレコーディングをしているのか。まずはそういう話を聞いて、なるべくいつも通りにできるように、相手のやり方に合わせて環境を整えるようにしています。その上で楽曲のテーマや土台となるビートを提案させていただいて、それをベースに相手の意見を聞き入れながらブラッシュアップしていくのが、基本的なやり方です。でもそれはケースバイケースですね。

――「夢のカケラ」は、東京のスタジオに5人で集まって?

KATSUYUKI:はい。スタジオでお互いのアイデアを出して、それを持ち帰っての繰り返しで、言葉一つを選ぶにしてもたくさんの意見を交わしたし、全員黙ったまま3〜4時間集中して作業していた時もあります。そうやって研ぎ澄ませていって、やっと完成したという感じです。加藤さんが軽く冗談を言って場を和ませてくれたし、ベリーグッドマンは湧き出るようにアイデアを出してくれて。良い緊張感がありながら、とても刺激のある制作でした。

――「願いのせて」の場合は?

KATSUYUKI:まるりとりゅうが、モン吉さんの3人が歌うことをイメージして、こちらでトラックとメロディを用意しました。こだわったのは、まるりとりゅうがの2人が、どうハモるかというところです。どっちがハモりを担当するか、上に行くのか下に行くのか。その上で、モン吉さんがどういう存在感を発揮するかなど。ある種パズルを組み立てるような感覚もありながら、どの制作もとても緻密な作業でしたね。

――様々な意見やアイデアをまとめるのは、大変そうですけど。

KATSUYUKI:人が相手なので、毎回やり方が違うし、なかなか思い通りにいかないこともあります。もっとこうしておけば良かったかなと思うこともあるけど、それも僕にとっては勉強。とにかく自分たちができる最善を尽くして、バッターボックスにしがみついてでも立ち続けるしかない。それが次に繋がるものになるように、常に心がけています。

――インタールードには「変わりゆく街並」という曲も収録しています。『渋谷純愛物語』シリーズから時代と共に求められるメッセージも変わり、それこそ渋谷の街も様変わりしました。そういう時代の流れに対応していくことが、バッターボックスに立ち続けることに通じると思いますけど、時代の流れによる変化について思うことはありますか?

KATSUYUKI:渋谷は昔の街並みがどんどんなくなっていて、昔から渋谷で遊んでいる人間としては寂しさもありますけど、これからもっと変わっていくんだろうなって思います。クラブがたくさんある円山町や、戦後からの百軒店のあたりはまだ何となく残っていますけど、でもそのうち30階や40階建てのビルにクラブが入っているのが当たり前みたいな、そういう時代になっていくんでしょうね。それが良いのか悪いのかは後になってみないと分かりませんけど、昔からの姿がまだ残っている間は、それを大事にしてその場所を最後まで楽しみたいなと思います。

――渋谷のクラブシーン自体も変わりましたか?

KATSUYUKI:昔と比べればやはりクラブで遊ぶ人は減っていますね。そもそも外で遊ぶこと自体が減っているというか。僕もDJをしにクラブに行ったり、今現場でどういう音が鳴っているのかパトロールしに行くんですけど、年々人が減っている実感があって。

――友だちとのコミュニケーションや遊びも、ネット中心になりましたからね。音楽も個々で聴くのが普通で、イヤフォンやヘッドフォンで聴くことが当たり前ですしね。

KATSUYUKI:そうなんですよね。レゲエというのはもともと黒人が、自分がどれだけでかいスピーカーを持っていて、「俺が聴いている音楽は格好いいんだぜ!」という感じで、サウンドシステムを自慢してその周りに人が集まって踊るという文化だったんです。そこから時代を経て、利便性が求められていくと同時に個々で聴かれるようになり、そこで必要とされる音楽やメッセージをどう伝えたら良いのか、それは今でもずっと模索しているところです。でも思うのは、スマホで全部完結できてしまう世の中でも最終的に求められるものは、やっぱり対面して直に話すことで感じられる空気感や温かみじゃないかなって。どんなに技術が発展して人と会わずにいろいろできるようになったとしても、人とのふれあいは必要なものだし、それは絶対なくならないと思います。

――そこで求められるのは、人と人が顔を付き合わせて作られることによって生まれるもの。つまりSPICY CHOCOLATEの音楽の持つ、熱や温もりなんでしょうね。

KATSUYUKI:そうだったら良いなと思いますね。そういう意味でも原点回帰して辿り着いたのが、今回の『TOKYO HEART BEATS』という作品です。レゲエの言葉で「バイブス」と表現しますけど、グッドバイブスの交換ができるようなものを、これからもたくさん提供できたら良いなと思います。

SPICY CHOCOLATE『TOKYO HEART BEATS』全曲紹介!!

■リリース情報
『TOKYO HEART BEATS』
3月9日(月)配信
配信・ダウンロードはこちら
 
通常盤(CD)2,500円(税別)
初回盤(2CD)2,980円(税別)

【DISC 1】通常・初回共通
M1 「めぐみ feat. SHOCK EYE & APOLLO」
M2 「夢のカケラ feat. ファンキー加藤 & ベリーグッドマン」
M3 「最後に笑おう feat. ハジ→ & 寿君」
M4 「願いのせて feat. まるりとりゅうが & モン吉」
M5 「美しい罪 feat. Rude-α & Mii」
M6 「シリタイ feat. C&K & CYBERJAPAN DANCERS」
M7 「変わりゆく街並」
M8 「好きなのに愛せない feat. hibiki (lol-エルオーエル-) & 裂固」
M9 「どんなあなたも… feat. RAY & Leola」
M10 「君と出逢うために feat. CHEHON & erica」
M11 「あの夏の feat. TAK-Z & Baby Kiy」
M12 「最後のPiece feat. シェネル & Beverly」
M13 「その先の未来へ」

【初回盤MIXCD付き DISC 2】

M1
清水翔太「Good Life」
ちゃんみな「CHOCOLATE」
SPICY CHOCOLATE「あの夏の feat. TAK-Z & Baby Kiy」
AK-69「You Mine feat. t-Ace」
 
M2
SPICY CHOCOLATE「願いのせて feat. まるりとりゅうが & モン吉」
横浜流星「今日もいい天気 feat. Rover (ベリーグッドマン)」
SPICY CHOCOLATE「めぐみ feat. SHOCK EYE & APOLLO」
平井 大「Beautiful Journey」

M3
SPICY CHOCOLATE「夢のカケラ feat. ファンキー加藤 & ベリーグッドマン」
スカイピース「これがぼくのきもち」
SPICY CHOCOLATE「シリタイ feat. C&K & CYBERJAPAN DANCERS」
DOBERMAN INFINITY「We can be the light」

M4
HAN-KUN「あなたに」
Da-iCE「FAKE ME FAKE ME OUT」
SPICY CHOCOLATE「好きなのに愛せない feat. hibiki (lol-エルオーエル-) & 裂固」
SPICY CHOCOLATE「君と出逢うために feat. CHEHON & erica」

M5
SPICY CHOCOLATE「美しい罪 feat. Rude-α & Mii」
當山みれい「大嫌い feat. さなり」
SPICY CHOCOLATE「どんなあなたも… feat. RAY & Leola」
鈴木愛理 × SPICY CHOCOLATE「#DMAF」

M6
SPICY CHOCOLATE「最後のPiece feat. シェネル & Beverly」
ナオト・インティライミ「まんげつの夜」
SPICY CHOCOLATE「最後に笑おう feat. ハジ→ & 寿君」

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