嵐、『Reborn Vol.1』に感じる未来への希望 今の5人だからこそ歌える生まれ変わった3曲

 ‪今年いっぱいで活動を休止する嵐だが、彼らの勢いはまだまだ止まるところを知らないようだ。2月24日に突如発表されたデジタルEP『Reborn Vol.1』の配信。‬‪年始に先行配信され、大きな話題を呼んだ「A-RA-SHI:Reborn」に加え、「a Day in Our Life:Reborn」、「One Love:Reborn」も収録されている。実際に本作を聴いてみると、「A-RA-SHI:Reborn」はもちろんのこと、それぞれ今の嵐に合わせたアップデートが重ねられ文字通り「生まれ変わって」いる。‬‪Rebornという名前にふさわしく、新しく生まれ直す嵐、未来への希望が感じられる楽曲へと進化しているのだ。‬‪

A・RA・SHI‬ / A-RA-SHI:Reborn

 元々原曲の「A・RA・SHI」には目立ったパート割りはなく、ラップは櫻井翔、メインパートの要所要所で大野智のソロ、そのほか基本は全員で歌唱するという構成だ。これは、アイドルとしての王道であるともいえるだろう。‬

 ‪しかし、「Reborn」バージョンではソロパートを繋いでいく構成となり、それが逆に「一人一人全員が主役」である印象を持たせている。パートごとにメンバーの顔が浮かぶような、原曲とはまた別の意味で「全員で歌う」曲に生まれ変わった。

 櫻井のラップは原曲でもほとんどソロパート扱いだったため、特に成長が感じられる。原曲で溢れ出る少年感、まだヤンチャでフレッシュな歌声から一変、王者の風格を持った大人のRAPへとしっかりステップアップしているのだ。その他のメンバーもそれぞれ個性を確立。各人の持ち味が代わる代わるに味わえる贅沢な編成となっており、20年の月日を噛み締めて聴くのも良いだろう。‬

 メロディも大きなアレンジが加えられている。原曲は緩急のついたアグレッシブな楽曲で、多様なジャンルの要素が混ざり合っていた。一方、「Reborn」バージョンでは全体的に音のレイヤーが増えて華やかさを増しつつも統一感が与えられている。こうすることで、より5人が1つになった結束感が窺えるのだ。

 歌詞にも大きく改変が加えられている。なかでも特に大きな意識の変遷がみられるのがサビのラストだ。‬原曲では‬‪〈A・RA・SHI, A・RA・SHI for dream〉と結ばれる歌詞が、「Reborn」バージョンでは‬〈A-RA-SHI, A-RA-SHI ‬My dream〉‪に。

ARASHI – A-RA-SHI : Reborn [Official Music Video]

 ‬‪デビュー当時は「夢の為に嵐を巻き起こせ」だったものが、今では「“嵐”は俺たちの夢」と変わっていったのだろうか。‪かつては形容詞として(あるいは比喩として)、その言葉通りの意味として使われていた「嵐」が、20年の時を経て自分達自身を表す単語としての「嵐」へと意味合いを変えていったようにも感じとれる。‬

 さらに、‪その直前には‬‪原曲での〈巻き起こせ〉を〈You are the wind〉と再翻訳しているのだ。‬‪直訳するならば「君たちは風」である。‬

 この「君」は素直に受け取れば、嵐から私たちファンに向けての「君」であるともとれるし、あるいは嵐自身からメンバーに向けたともとれる。逆に私たちから見た「嵐」に向けてとも受け取れる。‬

 ‪「風」が吹くから「嵐」が起きる。‬

 ‪つまり「君」がいるから「俺たち“嵐”」がいる、というメッセージが込められているのではないか、と勝手に推測しては心躍ってしまう。‬だとしたら、‪なんと熱烈なファンサービスだろうか。‬常日頃からファンを思いやるメッセージを発信してくれている嵐らしい“Reborn”である。‬

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