カントリー・ガールズ、“ももちイズム”の継承とグループとしての強み 結成から5年間の歩みを楽曲とともに振り返る

カントリー・ガールズ『カントリー・ガールズ大全集①』(通常盤)

 カントリー・ガールズの5年間の集大成となる『カントリー・ガールズ大全集①』が12月4日に発売された。カントリー・ガールズは2014年結成。当初のメンバーは6人で、モーニング娘。のオーディションを受けていた森戸知沙希、島村嬉唄、小関舞、ハロプロ研修生から昇格した山木梨沙、稲場愛香、そしてBerryz工房の嗣永桃子がプレイングマネージャーとして就任し、注目を集めた。その後、相次ぐメンバーの脱退、加入を乗り越え現在4人体制で活動中であるが、今年10月に惜しくも現メンバー全員卒業ならびにメンバーを一新してグループが再スタートをすることが発表され、悲しみの声が多く上がっている。2017年からのグループ兼任も乗り越え、それぞれが最善のアイドル活動をできるよう邁進してきていたメンバーも、活動休止以降はそれぞれの道へ進む。ハロー!プロジェクトの中でも随一のキュートさを誇っていたカントリー・ガールズの歩みを楽曲と共に振り返る。

カントリー・ガールズ『愛おしくってごめんね』(Country Girls [I’m sorry for being so adorable])(Promotion Edit)

 カントリー・ガールズのデビュー曲「愛おしくってごめんね」は振り付けや「うまく言えなくて、ごめんね」といった曲中の台詞が可愛らしく、他のハロプロメンバーが真似たりするなど流行した。白とオレンジ色がベースの制服風衣装は新しさとどこか懐かしいお嬢様らしい印象を持ち合わせ、英詞をはじめとする独特な女声コーラスは80年代以前のポップスの雰囲気を演出した。当時からモーニング娘。がフォーメーションダンスで新たなアイドル像に挑んでいたのに対し、カントリー・ガールズは古き良きノスタルジックなアイドル観を現代風にアレンジしたグループであったように思える。しかし、メンバーのキャラクターは一癖も二癖もあった。バラエティ番組での活動が飛躍的だった嗣永がグループに所属していたこともあり、他のメンバーも次第にキャラクターの濃さがはっきりと現れるように。その他にも、アイドルとしての心構えなど、まるで嗣永の持つアイドルとしてのプロフェッショナルな面を彷彿とさせる部分は、今では”ももちイズム”と呼ばれ、ファンにも親しまれている。

カントリー・ガールズ『ブギウギLOVE』(Country Girls [Boogie Woogie LOVE]) (Promotion Edit)

 その後、デビュー曲でセンターを務めた島村の脱退や2ndシングル発売の後、突如カントリー・ガールズの2期メンバーとして、梁川奈々美、船木結の加入が発表される。3ndシングルとして7人体制で発売した「ブギウギLOVE」はそれまでのカントリー・ガールズに強気な要素を加えたレトロコンセプトが顕著に現れている。まだデビューから1年経たず、メンバーの年齢も幼かったものの、管楽器をはじめとする渋めの音楽と“男と女”を意識した歌詞を見事にパフォーマンス。ある種のロマンも感じられるような楽曲の世界観だけではなく、歌唱力やパフォーマンスも急成長したのは、新メンバー2人の即戦力になる実力と初期メンバーのポテンシャルの高さとが相乗効果を生んでいたからだろう。また、カントリー・ガールズのレトロコンセプトは「ランラルン〜あなたに夢中〜」や「涙のリクエスト」といったカバー曲でより色濃くなった。これらのカバー曲の歌唱は、往年の名曲の良さをリスナーに再認識させると同時に、名曲を当時を知らない若者が歌うことで新鮮さを与え、ときめかせるという古来のシンプルなアイドル観の呼び起こしを試みていたようにも感じた。

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