欅坂46は大人へと成長を遂げた デビュー4年目に突入した今変化する「サイマジョ」の意味
欅坂46が、6月26日夕方5時55分から生放送される『テレ東音楽祭2019』(テレビ東京系)に出演することが、放送前日に電撃発表された。歌唱曲には、彼女たちの運命を決定付けたデビューシングル曲「サイレントマジョリティー」が予定されている。
乃木坂46と日向坂46の出演は事前にアナウンスされていたが、同じ坂道系かつテレ東で冠番組(『欅って、書けない?』)を持つ欅坂だけは、昨年も出演していなかっだけにファンは半ばあきらめかけていた。だが、平手友梨奈18歳の誕生日である6月25日に出演が発表。デビュー4年目に突入した彼女たちが、デビューシングル表題曲「サイレントマジョリティー」を披露することは、二期生が加わった新生欅坂の新しいスタートを感じさせる。まさに原点回帰とも言える選曲だ。その中で注目したい点が二つある。
2016年4月6日に発売された『サイレントマジョリティー』は、単純に楽曲がかっこいいだけではない。デビュー当時ほとんどのメンバーが20歳に届かない少女たちだった。そんな彼女たちが〈大人たちに支配されるな〉など、システマチックな大人や社会への反逆的な歌詞を歌いつつ、大人たちにコントロールされた笑わないパフォーマンスを繰り広げるというシニカルさが衝撃的だったのだ。当時グループ最年少の14歳である平手友梨奈が颯爽とメンバーを引き連れる、圧倒的な主人公感も相まって、そのクールさは新しい時代を感じさせた。無名だったアイドルグループが一気にスターダムへと駆け上がる一方で、「反逆のアイドル」と呼ばれることも。「サイレントマジョリティー」で良くも悪くもイメージが定着したため、今となっては諸刃の剣だったとも言える。
欅坂46「サイレントマジョリティー」MV
プロデューサーの秋元康は当時の『QuickJapan』(vol.129特集欅坂)で、「とにかく彼女たちが発しようとしているメッセージ性を押し出せるものを作ったら、笑わないという選択になった。その結果、『反逆のアイドル』としてみなさんに写るようになった」と、初めから狙っていたわけではないことを語っていた。“笑わない”パフォーマンスは、彼女たちの今を映し出す鏡だったからこそ、多くの人の心に響いたのだろう。