Dream Amiが語る、作詞への姿勢とソロ活動の本音 「自信を持てるようになってきた」

Dream Amiが語る、ソロ活動の本音

 Dream AmiがE.G.familyの一員として、ソロ活動に専念するようになったのは昨年7月のこと。その後は1stアルバム『Re: Dream』のリリース、初のソロツアー『Dream Ami 1st Live Tour 2017 ♡ Re: Dream』の成功と、着実にステップを踏みながら成長を続けてきた。そんな彼女の7枚目のニューシングル『Wonderland』表題曲は、話題の映画『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』(主演:波瑠、西島秀俊/10月26日全国ロードショー)の主題歌。彼女らしい明るくポップな作風の中に、「自分らしく生きる」というメッセージを込めた曲だ。さらにカップリング曲「NEXT」も、Netflixのアニメ映画『ネクスト ロボ』の日本語吹き替え版のエンディング曲としてすでに公開中。今回のシングルにまつわる制作エピソード、そして昨年7月から現在に至るまでの心境の変化など、偽らざる本音を語ってもらおう。(宮本英夫)

映画を振り返りながら聴いてほしい

――『オズランド 笑顔の魔法おしえます。』、面白そうです。もう見ました?

Dream Ami:見ました。すごくハッピーでハートフルで、最近なかなかないなあと思うような映画でしたね。

――なんでも、いい人しか出てこないという。

Dream Ami:そうなんです。そういうピースな映画に曲が使われるのは、自分の目指しているアーティスト像に近いと思うので、とてもうれしいです。

――先方から、テーマやリクエストはあったんですか。

Dream Ami:「映画を観たお客さんが、明るく楽しい気持ちで映画館をあとにできるようなエンディング曲を」ということで、「曲調は明るくてポップで」みたいなことを言っていただいたんですけど、それは自分の今までやってきたことですし、得意な部分なので、「それなら任せてください」といった感じでした。

――作詞もAmiさん。どんな作業でした?

Dream Ami:「歌詞は(映画の)ストーリーに沿わなくて大丈夫です」と言っていただいたんですけど、自分としては、映画のエンディング曲を歌わせてもらえるなら、「この歌詞はあのシーンのことかな?」「あの人の気持ちかな?」とか、映画を振り返りながら聴いてほしいなと思ったので。映画のストーリーに沿いつつ、主人公の気持ちも想像しつつ、「こんな感じなのかな?」ということを思い描きながら書きましたね。

――あくまで映画の一部。

Dream Ami:そうですね。特にこの映画の主人公が持ってる感情は、別にその人だけじゃなくて、みんながぶち当たる壁や、みんなが根底に持っている思いだったりするのかな? と思うので。主人公のことを想像しながら書いたとはいえ、みんなに当てはまるんじゃないかな? と思いながら書いてました。

――いろんなトラブルを乗り越えながら、成長していく物語なんですよね。ちなみに、気に入っているフレーズとかは?

Dream Ami:〈もし願いが叶うなら/明るく清く朗らかなヒロインになりたいな〉というところは、自分もそうなりたいなと思って書いてます。

――もうなってると思いますけど。

Dream Ami:いや、全然そんな人じゃないです(笑)。自分でも、自分をこう認められるぐらいになりたいなと思います。

――「Wonderland」という言葉はどこから?

Dream Ami:私はいつも、サビの部分でとても苦戦するんです。サビは一番大事ですし、CMもサビから使われたりしますし、サビでこの楽曲が言いたいことを言わなきゃいけないと思うと、迷っちゃってなかなか決められないんです。今回はいろんな人に意見を聞いたり、アドバイスをもらって決めました。行き詰まってた時に、ある人から「Wonderland」という言葉を入れたらすべてが丸く収まるんじゃないかな? と提案していただいて、「確かに」と思って。映画のタイトルも『オズランド』だし、映画の中に出てくる遊園地も「グリーンランド」で、全部ランドだったので、じゃあ「Wonderland」にしよう! と思った流れでした。

――さっき、ちょこっとミュージックビデオも見せてもらって。めちゃくちゃ可愛かった。

Dream Ami:今回、初めての方に映像監督をお願いしたんです。監督さんの過去の作品を拝見させてもらった時に、「めちゃくちゃ可愛いな、私の好きなものと似てるかも」と思ったのがきっかけでお願いしたんですけど、「はじめまして」から始まった作品作りだったので、まずは自分の好きなものやイメージを細かく伝えて作っていきました。思っていた以上にすごく可愛いアイデアを出していただいたので、女性ならではのセンスで作ってもらえたなと思いますね。

――ミニチュアの世界で、人形に扮したAmiさんが踊ったりはしゃいだり。現場が楽しそう。

Dream Ami:楽しかったです。朝までかかって大変ではあったんですけど、いつもミュージックビデオ撮影は楽しくて、あっという間で、「まだ終わってほしくない」と思うんです。体力とは裏腹に(笑)。

――この「Wonderland」、どんな人に届くといいなと思ってますか。

Dream Ami:今の自分が嫌だなとか、こんな自分をこういうふうに変えたいなとか、そう思ってる人にはきっと響くんじゃないかな? と思います。でも曲はとびっきり明るくてポップな曲になっているので、気楽に、元気を出したいなと思う時に聴いてもらいたいですね。

みんなに納得してもらえるものがいい

――そしてカップリング「NEXT」は、Netflixのアニメ映画『ネクスト ロボ』のエンディング曲。こちらは?

Dream Ami:これも「映画のエンディング曲として」というお話をいただいて、映画に寄り添って作った曲です。曲作りの段階ではまだ映像を見ることができなかったので、概要の説明を書いた文章と予告編だけでイメージをふくらませながら作りました。自分では作詞をしてなくて、ほかの方に書いてもらったんですけど、「自分がどういうことを伝えたいか」ということを伝えてから作ってもらったので、一緒に作った感じではありますね。映画サイドの方を信じて作ったんですけど、実際出来上がった映画を見させてもらって、映画と合っていたので、さすがだなと思いました。映画の世界観にすごくマッチしていて、偶然にも、劇中に出てくるキーワードとなる言葉が歌詞に入っていたりとか。本当にこの曲は、映画を回想しながら聴ける曲になったなと思いましたね。

――僕も予告編を見ましたけど。最後はグッとくるような、泣ける映画だなと。

Dream Ami:そうですね。Netflixオリジナルはどれもクオリティが高いんですけど、特にこれはクオリティが高いと思います。劇場版の映画なのかなと思うぐらい、細かいところまで作られている作品なので、本当に良かったです。観終わったあとにもう一回観たいと思いました。

――自分の言葉ではないけれど、気持ちの入るフレーズとかあります?

Dream Ami:最初のほうの歌詞で〈そっと隣に寄り添って〉〈そんなキミがいてくれたから強くなれたの〉というところがあるんですけど。この映画は、人間の女の子とロボットが出会って、その間の絆や、出会うことで強くなれることを描いた映画なんですけど、自分にも同じような対象のものがあるんですよ。私の場合はぬいぐるみなんですけど、この部分は、私はぬいぐるみのことを思い出しながら歌いましたし、それだけではなく、ずっと一緒にやってきたメンバーもそうだし、自分にリンクする部分もたくさんありましたね。自分で書いてないからこそ、これだけリンクできるのかな? と思いました。自分で書いてると、そこまで自分の物語のようには書けないと思うんですよ。そう思うと、映画の主人公の気持ちも共感できるなと思いました。

――こっちのほうが映画としては、子供から大人まで対象年齢が広いというか。

Dream Ami:広いと思います。アニメーションなので、まずは子供が観たいと言うと思うんですけど、実は大人の方が楽しめるかもしれないと思うぐらい、いろんな要素が入ってますね。子供と親が一緒に楽しめる映画だと思います。

――Netflixは海外でも配信されます。海外デビュー!

Dream Ami:自分の曲が海を渡って届くことはなかなかないと思うので。今はYouTubeとかがありますけど、自分を知らない人が海外で知ってもらえるきっかけがあるというのは、すごくワクワクしますし、そういう距離もどんどん近く感じていくのかな? って、ちょっと期待するところもありますね。ぜひ観て、聴いてほしいです。

――今回は2曲とも映画の主題歌。自信作のシングルじゃないですか。

Dream Ami:すごくありがたい話だなと思います。一人だけでやっていてもなかなか広がらないものを、こうやって大きな輪の中に入ることで、お互いにとって相乗効果になればいいなといつも思ってますし、こういう素晴らしい作品と一緒に自分の曲が届くきっかけになればすごくうれしいなと思います。

――Amiさんに合ってると思いますよ。どっちかというと、私についてこい! というものより、作品に寄り添う、聴き手に寄り添う楽曲が似合うなあと思うので。個人の感想ですけど。

Dream Ami:タイアップなしで「自由に好きな曲を歌ってください」ということだったら、たぶん自分の世界観についてきてくれ、みたいな感じの楽曲になると思います。でも、映画とか何かの主題歌というのは、ちゃんとターゲットがはっきりしていて、自分の楽曲だけではなく、いろんな人の思いも背負うわけじゃないですか。だからこそ、そこはみんなに納得してもらえるものがいいなということを一番に考えますね。「何でこの映画でこの曲なの?」と思われるのも嫌ですし、制作に携わった方からも、「Amiちゃんが歌ってくれて良かった」と思ってもらえたら一番いいなと思うので。そこは一番気にするところですね。

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