GOMES THE HITMAN 山田稔明が明かす、結成25年の歴史と再始動に至った背景

山田稔明が明かす、完全復活までの軌跡

 「12月のニューアルバムはネオアコ」

ーーGOMES THE HITMANとして13年ぶりに『SONG LIMBO』を制作した感触はいかがでしたでしょうか?

山田:楽しいですよ、本当に。1回リハビリしようっていう感じで提案して、新曲は1曲も入らない。前に作った曲を録り直そうっていう企画だったので、スタジオも使わないでリハーサルスタジオにパソコンを持ち込んで、4人だけでやって。たぶんすごくいいアルバムになると思います。

ーーGOMES THE HITMANが7年止まっている間に誰もミュージシャンを辞めてないのもすごいと思います。

山田:みんな音楽しかできない人たちなんだろうなと思いました。やりたいことをやってるなって思いますね。休んでる間は、みんなと話をするのを避けていたところがあって、「みんな俺のこと、どう思ってるんだろう?」と思ってて。ライブ活動を再開する前の年ぐらいからご飯を食べたりして、「またライブをやりたいんだ」と僕から告白したんですけど、「山田がやらないんだったらやらないし、やるんだったら付き合う」って言うんです。辞めないっていうことは意思表示なんだなと思います。スタジオの作業しててもみんなすぐ帰るし、馴れ合いになるのを警戒してる感じが今もありますね。それで保たれてるのかな。友達っていうのとはちょっと違う感じになってきてるかな。

ーーパブリックイメージ的には、7年経ってまたGOMES THE HITMANが和気あいあいとやっているイメージを持たれるんじゃないですか?

山田:和気あいあいは和気あいあいなんですけどね。音を出してるときとか休憩中とかも、何でもない話もするし、ライブをやったら打ち上げもしっかりしますけど、でも四六時中ベタベタするっていう感じはないですね。

ーーメジャーデビュー20周年の2019年12月にGOMES THE HITMANのニューアルバムのリリースが予告されていますが、なぜ12月なのでしょうか?

山田:12月だったらギリギリ間に合うだろうと(笑)。僕の誕生日だし。もう言っちゃったから、たぶん出しますよ。

ーーそれはどういうアルバムになると思いますか?

山田:全部今まで録音したことがない新曲で、僕はネオアコをやりたいと思ってて。ネオアコやギターポップをやりたいなと今思ってるんですよね。自分がソロをやってるので、シンガーソングライター的なもの、語り口がパーソナルなものはやる場所があるんですよ。GOMES THE HITMANがここ何年かライブをやって、演奏してて楽しいのが90年代の楽曲で、楽しいとやっぱり演奏も良くなる。そういう8ビート、16ビートのまったりしない曲たちで新作を作ったらすごくいいんじゃないかなと思ってます。メンバーに「ネオアコがやりたいんだよね」って言ったらみんな「いいねー!」となって。意外とみんな同じことを考えてるんだなと思いましたね。ネオアコがやりたいっていうのは、2000年代の3枚とのコントラストです。もうここには立ち返りたくないっていうか、もうやりきった。眉間に皺を寄せて、なんか物思いにふける感じは。30代だったからそういうモードになってたけど、40代中盤から後半になっていくときにはもっと楽しくやりたいなっていう感覚があります。今作ってる『SONG LIMBO』もやっぱりギターポップに寄ってる曲が多いので、録音してても楽しかったですよ。だからGOMES THE HITMANのニューアルバムはネオアコです。

ーー宣言しちゃいましたけど、1年後だからどうなるかわからないですよね。全然違うものになったらどうするんですか?

山田:ネオアコにもいろいろありますから。Feltみたいにね。ネオアコって言っておけば大丈夫かなって(笑)。

(取材・文=宗像明将)

『00-ism [mono/omni/ripple] compilation of the works in 00’s(including some miscellaneous debris)』

■リリース情報
『00-ism [mono/omni/ripple] compilation of the works in 00’s(including some miscellaneous debris)』(読み:ノーティーイズム)
7月25日(水)リリース
価格:¥5,556+税
仕様・態様:デジパック仕様(CD3枚を1BOXに収納)
※ボーナストラック7曲収録
※24Pブックレット収納

<CD収録曲>
『mono』(2002年2月17日発売)

1.6PM intro
2.別れの歌
3.夜明けまで
4.目に見えないもの
5.言葉の海に声を沈めて
6.情熱スタンダード
7.笑う人
8.忘れな草
9.百年の孤独
10.表通り-bonus track-
11.娘よ・・・インストアイベント参加特典として配布されたCDR音源
12.water・・・インストアイベント参加特典として配布されたCDR音源

『omni』(2003年7月24日発売)
1.sound of science
2.愛すべき日々
3.20世紀の夏の終わり
4.day after day
5.そばにあるすべて
6.california
7.carolina
8.それを運命と受け止められるかな
9.千年の響
10.happy ending of the day
11.bonus track
12.bonus track
-bonus track-
11.fielder’s choice・・・未発表デモ
12.三叉路から・・・・インストアイベント参加特典として配布されたCDR音源

『ripple』(2005年3月16日発売)
1.東京午前三時
2.ドライブ
3.手と手、影と影
4.星に輪ゴムを
5.RGB
6.bluebird
7.サテライト
8.夜の科学
9.明日は今日と同じ未来
-bonus track-
10.death valley ’05(sort of homecoming)・・・配信限定トラック初CD化
11.サテライト(early demo)・・・未発表デモ
12.かげおくり・・・未発表楽曲

■ライブ情報
『GOMES THE HITMAN 00-ism tour 2018』
8月24日(金)@ 名古屋 K.D. ハポン
19:00開場 19:30開演/前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)
8月25日(土)@ 大阪 Knave
18:30開場 19:00開演 前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)
8月26日(日)@ 京都 ケイブンシャCOTTAGE [イベント出演]

「珈琲と音楽とカレーな京都」
17:00開場 18:00開演/予約3500円 当日4000円(ドリンク代別途)
*アコースティック編成での演奏を予定
w/高橋徹也:guest 八野英史(b-flower)

9月1日(土)@ 東京 吉祥寺 スターパインズカフェ
17:00開場 18:00開演/前売4000円 当日4500円(ドリンク代別途)
total information:info@gomesthehitman

GOMES THE HITMAN Official Site
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