歌ってみたに愛された世代による祭典 Gero主催『ちゃんげろソニック2026』に総勢25名が集結
Geroが主催する“歌ってみたに愛された世代による、歌ってみたを愛する全ての世代のための祭典”『ちゃんげろソニック2026』が、2月22日にTOYOTA ARENA TOKYOで開催された。同イベントはコロナ禍では無観客オンライン配信で行われていたが、2019年の開催から有観客でのライブは実に7年ぶりの開催となった。
今回はGeroを始め、ASK、あらき、+α/あるふぁきゅん。、un:c、__(アンダーバー)、伊東歌詞太郎、UmiNeko、KOOL、ぐるたみん、ゴム、赤飯、Sou、そらる、超学生、花たん、VALSHE、halyosy、ピコ、PointFive(.5)(あさまる、amu、clear、蛇足、みーちゃん)、湯毛ら歌い手が出演。
総勢25名の歌い手によるパフォーマンスの様子をレポートしていく。

オープニングDJの鬱Pがフロアにボカロ曲を始めとするさまざまな楽曲を大量投下し、準備運動と発声練習を十分に済ませた観客の前に登場したのは、出演者である25名の歌い手(Gero、ASK、あらき、+α/あるふぁきゅん。、un:c、__(アンダーバー)、伊東歌詞太郎、UmiNeko、KOOL、ぐるたみん、ゴム、赤飯、Sou、そらる、超学生、花たん、VALSHE、halyosy、ピコ、PointFive(.5)(あさまる、amu、clear、蛇足、みーちゃん)、湯毛。彼らが登場すると客席からは威勢よく黄色い歓声が飛び交う。『ちゃんげろソニック2018』のテーマソングとしてhalyosyが書き下ろした「Mind Craft」(halyosy)で幕を開けた。

これ以降は、彼らがステージ上で入れ替わり立ち替わり、さまざまなボカロ名曲を届けていく。バンドはGero BANDのメンバー、パスタ(Key)、海賊王(Gt)、Hiroki169(Ba)、SHiN(Dr)、と、江畑コーヘー(Gt)がサポートとして担当した。
トップバッターとしてステージに残ったのは、花たん。彼女がピュアな恋心を綴った「ロミオとシンデレラ」(doriko)をきゅんきゅんボイスで歌い上げると、次はun:cが登場して、ハイテンションのコール&レスポンスを交えながらロックチューン「チュルリラ・チュルリラ・ダッダッダ!」(和田たけあき)を披露。

そらるが夏のノスタルジックを想起させる「カゲロウデイズ」(じん)を歌った後、スポットライトを浴びて登場した伊東歌詞太郎が「ピエロ」(KEI)の疾走感あふれるロックを情感たっぷりに歌い上げる。再びそらるがステージに登場し、じんのボカロ曲「チルドレンレコード」を演奏すると、ミッドローの豊かな声質のそらると伊東歌詞太郎のハイトーンが混ざり合うダイナミックなユニゾンか耳心地いい。
その次に登場したピコは、生演奏でハードロックの旨味が強まった「拝啓ドッペルゲンガー」(kemu)をバックに、淡麗な歌声とシャウトを轟かせる。次に登場した赤飯は観客に拳を上げるように求めるとメタルボカロ曲「骸Attack!!」(鬱P)でエレキギターと同等にソリッドな響きのシャウトをフロアに降り下ろしていた。

ぐるたみんが「千本桜」(黒うさP)で華麗なメロディラインを流暢に歌い上げると、観客はピンク色のペンライトでフロアに無数の花を咲かせる。
名曲に浸っているのも束の間、颯爽と登場した__(アンダーバー)は「こちら、幸福安心委員会です。」(うたたP)で笑いを生むフリーダムと真っ向勝負のフツーダムを行き来しながら歌唱し、観客に「__(アンダーバー)は最高です」と半強制的に絶賛させるなど、日頃の創作スキルを生かしたパフォーマンスはさすがだった。

湯毛が「テレキャスタービーボーイ」(すりぃ)を安定の歌唱力で歌い上げた後、ぐるたみん&__(アンダーバー)&湯毛という異色の3人で歌った「パンダヒーロー」(ハチ)は、その後にMCで登場したGeroが「おもちゃ箱みたい」と評した通り、それぞれの方向性が混ざり合う、良い意味でのごった煮だった。

蛇足、clear、amu、あさまる、みーちゃんらのユニットPointFive(.5)による「Select me」(halyosy)では各々のイケボが生きたスウィートな声の多重奏を、halyosyは自身の手がけた曲「Connecting」をファルセットも織り交ぜて優しく歌い上げる。そこに再びPointFive(.5)が合流し歌った「メルト」(ryo(supercell))では、優しく勇気づけるような歌唱でピュアな心の機微をそれぞれが丁寧に表現。


その後ムードを変えたのはUmiNekoだ。洒脱感のあるしゃがれ声でバラードの「rain stops, good-bye」(におP)とフォークロック調の「girlfriend」(古川P)を語りかけるように歌い、ブルージーなムードを演出。

MCを挟んで、ここまでに出演したhalyosy、花たん、そらる、伊東歌詞太郎、un:c、ピコ、赤飯、ぐるたみん、 __(アンダーバー) 、湯毛、蛇足 、clear、amu、あさまる、みーちゃん、UmiNeko、そしてGeroが集結し、「Fire◎Flower」(halyosy)を大合唱した。


後半戦はメンバーが変わり、Gero、+α/あるふぁきゅん。 、あらき、 KOOL、超学生、ゴム、Sou、VALSHE、ASKによる「いーあるふぁんくらぶ」(みきとP)からスタート。ステージに残ったあらきが「ゴーストルール」(DECO*27)で煌びやかなハイトーンボイスを届けると、観客も全力の歓声で応える。前奏のヘビーなフレーズで「ロストワンの号哭」(Neru)が始まると、KOOLがこの曲の怒りのエネルギーを背負うような迫力で歌った。

心が壊れてもなお強く生きようとする思いが綴られた「-ERROR」(niki)で+α/あるふぁきゅん。が圧倒的な演技力と歌唱を見せると、次のASKも「天樂」(ゆうゆ)の退廃的な情景を艶かしい声で歌い切る。ASKに召集されて花たんが登場すると「スキキライ」(HoneyWorks)を、近距離での絡み合いも交えながらデュエットした。

パンク調の「ブリキノダンス」(日向電工)では、あらき、KOOL、un:cの3名がステージを駆け巡りながらエネルギッシュに歌唱。ゴムはマーチ調の「1925」(とみー)を優しく語りかけるように歌った。

VALSHEが「soundless voice」(ひとしずくP)をピアノ伴奏をバックにしっとりと歌い上げると、そこに+α/あるふぁきゅん。が合流して互いの感情をぶつけ合うように激しく「右肩の蝶」(のりP)を歌う。VALSHEが次に助っ人として蛇足、clearを呼び出すと、禁じられた愛をテーマにした「IMITATION BLACK」(natsuP)で一気にセクシーなムードを作り出した。

大人の成熟した表現と懐かしいボカロ曲のメドレーに展開するのかと思いきや、Souがここまでの雰囲気を吹き飛ばすような爽やかな歌声で「惑星ループ」(ナユタン星人)を披露。次には超学生が登場し「愛して愛して愛して」(きくお)を歌い一気に妖しいホラーな世界観に観客を引きずり込む。再度Souが登場し「LUVORATORRRRRY!」(Giga、Reol)をデュエットで届けた。


目まぐるしさに圧倒された後の終盤戦、和やかなMCタイムでゴムが「歌ってみたの教科書の3〜4ページ目」と称したメンバー=花たん、ゴム、halyosy、湯毛、UmiNeko、ASKが登場し、「ローリンガール」(wowaka)を歌う。
+α/あるふぁきゅん。 、あらき、Sou、un:c、KOOL、伊東歌詞太郎による「ロキ」(みきとP)では、彼らの情熱が曲の持つエネルギーを増強させるようなハイカロリーな演奏に負けじと、熱狂する観客も目一杯ペンライトを振った。

そこに現れたのはメタルポーズをしたGero。自身の曲「うどん」では観客も「おいなりさん」を一斉唱和。リボンビジョンをGeroのコラ画像が走っていくコミカルな演出に笑っていると、そこに神妙な面持ちで超学生が登場し、Geroと共に「ファタール」(GEMN)を歌った。ミッド豊かで存在感のある二つの歌声が、曲が進むごとにどんどん息が合い、調和していく様子が美しかった。


Gero、VALSHE、そらるによる「二息歩行」(DECO*27)では、それぞれのハイトーンボイスが飛び交う華やかなコラボだった。
最後はまた全員で『ちゃんげろソニック2026』のテーマソング「Blessing」」(halyosy)と「ブラック★ロックシューター」(ryo(supercell))を歌い、ステージを賑やかに盛り上げながら歌ってみた全40曲を完走した。

活動歴15年を超えても現役で、歌ってみたシーンの先頭を走りながらライブの規模を拡大し続けるGeroが、自らのコミュニティを凝縮させて開催する歌い手の祭典=『ちゃんげろソニック』だからこそ、ニコニコ動画古参ファン〜YouTube台頭後の比較的新しいミリオン曲好きまで、幅広い層にとって満足度の高いプログラムに仕上がっていた。


























