宇多田ヒカル、“プロフェッショナル”のあり方を語る「自分の聖域を守るっていうこと」

 そんな宇多田ヒカルは、どのようにして曲を生み出しているのか。新曲のレコーディング3カ月前、宇多田ヒカルは自宅で音楽制作に取りかかっていた。「自宅で誰もいない状態で一人で曲を書いたり、編曲したりというのが、私の仕事の時間的に一番長いところ」と話す宇多田ヒカル。「いろいろ弾いてみて、これと思ったらその感覚をたぐり寄せてというか、全く自分の中にないものやない場所に行くとか作るということはないんですよね。だから自分の中にあるんですけど、触れないものを取り出すみたいな。思い出そうとしていて、何かを。“いや違う、それじゃない”という感覚に一番近いです」と曲作りは宇多田ヒカルにとって、自分の中にある“何か”と向き合う孤独な作業であることを明かす。

 最後に宇多田ヒカルは、自身にとってのプロフェッショナルを尋ねられ、「正直であること。自分と向き合うっていうのは、そういうことですね。自分に嘘ついててもしょうがないけど、でも自分にいっぱい嘘つくじゃないですか。見なくていいものは見ないし。……っていうのじゃなくて、かっこ悪いことも恥ずかしいことも認めたくないことも全部含めて、自分と向き合うということなので。音楽に対して正直であることですね。自分の聖域を守るっていうことです」とコメントした。

 次回23日の放送では、「遺品と心を、整理する~遺品整理士・横尾将臣」の模様をオンエア予定だ。

(文=向原康太)

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