『ロニートとエスティ』ラストに宿る感傷

人は抑圧にどう立ち向かうのか? 『ロニートとエスティ』ラストシーンが象徴する現代的なテーマ

セバスティアン・レリオの前作『ナチュラルウーマン』では、文字通りの「逆風」に立ち向かう女性が鮮烈に映し出されていたが、本作『ロニ…

『バーニング』現代韓国の若者たちの感覚

イ・チャンドンは村上春樹作品をどう改変した? 『バーニング』が捉えた現代韓国の若者たちの感覚

村上春樹の短編小説『納屋を焼く』を原作としたイ・チャンドン『バーニング』は、しかし、原作とまったく異なる主題と余韻を持つ作品であ…

『ヘレディタリー/継承』音楽がもたらすエレガンス

『ヘレディタリー/継承』音楽がもたらすエレガンス  ポピュラーミュージックと映画音楽は更に接近

2010年代はポピュラー・ミュージックと映画音楽がより近づいたディケイドとも言われているが、たしかに普段はポピュラー・ミュージッ…

今年様々なLGBTQの姿描いた映画たち

『ボヘミアン・ラプソディ』『BPM』『ナチュラルウーマン』……様々なLGBTQの姿描いた2018年の映画

LGBTQないしはセクシュアル・マイノリティを描いた映画を振り返るといっても、現在じつに多くの作品が題材にしており、一概に傾向を…

若手監督が生み出す、インド映画の新潮流

『バーフバリ』などの娯楽大作だけじゃない “小さな人間ドラマ”を描くインド映画の新潮流

『バーフバリ』の大ヒットをはじめとして、『PK』、『ダンガル きっと、つよくなる』など、インド発の娯楽大作の存在感がここ日本でも…

『かごの中の瞳』の視覚障害が意味するもの

視覚障害をメタファーにしたビターなラブストーリー 『かごの中の瞳』は“女性の欲望の解放”を描く

セクハラ告発に端を発した#Metooムーブメント以降、ではロマンスやエロスの問題をどう扱うかという議論があとを絶たない。つまり、…

『寝ても覚めても』が描いた運命と主体性

運命に翻弄される存在から“主体”の獲得へ 『寝ても覚めても』朝子の一歩を捉えたカメラの誠実さ

運命の恋というと聞こえがいいが、それが果たして当人にとって望ましいものなのかわからない。運命はときに暴力的である。わたしたちは恋…