宇野維正の映画興行分析
ボンドロ効果だけじゃない? 年間1位もあり得る『ちいかわ』現象の裏であの続編は?

夏休み真っ盛り、8月第2週の週末動員ランキングは、公開3週目の『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』が週末3日間で動員114万7000人、興収16億9900万円と、興収比で1週目週末の76%、2週目週末の158%という驚異的な反発力で1位を奪還。その起爆剤となったのは8月8日(土)から入場者特典第2弾として配布されているボンボンドロップシールであることは間違いないが、リピーターだけでなく新規の客層に広がっていること、おそらくは今後も新たな入場者特典が用意されているであろうことから、まだまだ天井の見えない興行が続くだろう。公開17日間の累計動員は469万5200人、累計興収は67億7800万円。ちなみに先週末に興収100億円を突破した『トイ・ストーリー5』の同じ公開17日間の時点での興収は72億5200万円だったので、ほぼ互角の争いとなっている。
さて、3週前の本興行分析で、この夏は人気シリーズの続編の興行の行方にも注目していきたいと締めたが、先週末はそのうちの2作、ミニオンズの長編アニメシリーズ第3弾『ミニオンズ&モンスターズ』と、『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』の続編『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』が公開された。初登場3位となった『ミニオンズ&モンスターズ』のオープニング3日間の動員は30万9700人、興収は4億2400万円。初登場4位となった『あの星が降る丘で、君とまた出会いたい。』のオープニング3日間の動員は29万2900人、興収は4億円。いずれも手堅いヒットにはなっているが、夏休み興行の主役を奪うような勢いはない。
続編ではないものの、原作コミックに照らし合わせるまでもなく作品を観れば一目瞭然、「続編ありき」の作りとなっているのが8位に初登場した瀧悠輔監督、高橋文哉主演の実写版『ブルーロック』。オープニング3日間の動員は18万8200人、興収は2億7800万円。続編の製作に影響が出るかどうかはわからないが、こちらも大盛況となっている2026年の夏休み興行の中で少々埋もれてしまったかたちだ。
この夏の東宝配給の実写作品としては他に、こちらもシリーズ作品の劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~CAPITAL CRISIS』も8月21日に公開される予定だったが、7月28日に熊本県で発生した地震を受けた「諸般の状況を総合的に勘案して」の公開延期が8月4日に発表された。
■公開情報
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』
全国公開中
キャスト:青木遥(ちいかわ)、田中誠人(ハチワレ)、小澤亜李(うさぎ)、井口裕香(モモンガ)、内田雄馬(ラッコ)、淺井孝行(くりまんじゅう)、島袋美由利(シーサー)、春海百乃(古本屋)、最上嗣生(島二郎)、鈴木みのり(セイレーン)
原作・脚本:ナガノ
監督:及川啓
キャラクターデザイン:辻智子
コンセプトアート:橋本真樹
プロップデザイン:高妻匠
色彩設計:長井彩香
美術監督:眞﨑萌
CG監督:中野祥典
撮影監督:岡﨑正春
編集:高橋歩
音響監督:土屋雅紀
音響効果:倉橋裕宗(オトナリウム)
音楽:トクマルシューゴ/上水樽力
アニメーションプロデューサー:溝口侃
アニメーション制作:サイピク
製作:川上洋一、古澤佳寛
エグゼグティブプロデューサー:松崎容子
プロデュース:今福太郎
プロデューサー:小峯雅隆、障子直登
宣伝プロデューサー:林原祥一、斎藤愛子、狩野裕明
製作幹事:QTORY inc.
配給:東宝
©ナガノ / 2026「映画ちいかわ」製作委員会
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