加藤よしきの「2025年 年間ベスト映画TOP10」 出塁率が高い“当たり年”の1年に

加藤よしきの2025年ベスト映画TOP10

 リアルサウンド映画部のレギュラー執筆陣が、年末まで日替わりで発表する2025年の年間ベスト企画。映画、国内ドラマ、海外ドラマ、アニメの4つのカテゴリーに分け、映画の場合は、2025年に日本で公開・配信された作品から、執筆者が独自の観点で10作品をセレクトする。第2回の選者は、映画ライターの加藤よしき。(編集部)

1. 『トワイライト・ウォリアーズ 決戦! 九龍城砦』
2. 『プレデター:バッドランド』
3. 『スーパーマン』
4. 『F1/エフワン』
5. 『ビーキーパー』
6. 『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡[私闘編]』
7. 『ブラックフォン 2』
8. 『WEAPONS/ウェポンズ』
9. 『サンダーボルツ』
10. 『THE MONKEY/ザ・モンキー』

 あまり映画を観に行けなかったのですが、それでもメチャクチャ当たり年だったなぁと思います。観た映画の出塁率が高いです。というか「あれ観に行かなきゃなぁ」と思いつつ、観に行けていない映画も多く……それこそ『シャドウズ・エッジ』(2025年)とか、書く前に観に行くべきした。それくらい面白い映画が多かった印象です。

 そんな中で、まず毎年恒例、10位映画です。「誰が何と言おうとこれはベスト10に入れる!」という、ある種の基準となる映画です。今年はスティーヴン・キング原作の『THE MONKEY/ザ・モンキー』に贈りたいと思います。猿のオモチャが太鼓を叩くたびに人がすごい死に方をするホラー映画で、伯父さんと叔母さんのくだりは久々に劇場で爆笑しましたね。今年の10位映画、おめでとうございます。

 続く9位の『サンダーボルツ』はMCU映画で、とにかく登場キャラが楽しそうなのが良かったですね。あの決着を視覚的に面白く見せてくれたのも良かったと思います。その後のもうひとつの決着に不満が残るのも事実ですが(せっかくグレーゾーンの人たちが集まっているので、あそこはもっとお行儀を悪くしてほしかった)、そこに至るまでは大好きなので、ここに選びました。そして8位は『WEAPONS/ウェポンズ』。ホラーというより、観ているあいだはずっと「!」「!?」と脳内に浮かぶ感じの、マンガの『GTO』みたいな映画でした。珍しい気持ちになれたのが高評価です。7位の『ブラックフォン 2』は、これは嬉しい誤算でした。前作がこじんまりと、しかも綺麗に終わっていたので、どうやって続編を作るのかと思っていたのですが……まさかの大躍進、大充実の映画でした。個人的にスコット・デリクソン監督の最高傑作だと思います。決戦の地に向かう時の「Another Brick in the Wall, Pt. 1」が異常にカッコよく、ホラー映画とは思えないくらいテンションが上がりましたね。

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