柄本時生、『ばけばけ』起用の理由は“裏の顔”の説得力? “できないスキップ大会”秘話も

髙石あかりがヒロインを務めるNHK連続テレビ小説『ばけばけ』が現在放送中。松江の没落士族の娘・小泉セツとラフカディオ・ハーン(小泉八雲)をモデルに、西洋化で急速に時代が移り変わっていく明治日本の中で埋もれていった人々を描く。「怪談」を愛し、外国人の夫と共に、何気ない日常の日々を歩んでいく夫婦の物語。
第37話で初登場したのが、柄本時生演じる山橋才路。松江唯一の薬店・山橋薬舗の店主で、ドラマの公式サイトでは「“裏の顔”を持っている」とも紹介されている。
柄本が朝ドラに出演するのは、2011年度前期放送の『おひさま』以来14年ぶり。制作統括の橋爪國臣は、今回のキャスティングを「僕の直感でした」と振り返る。

「山橋薬舗は、松江で唯一舶来品をたくさん売っている、先進的なのか先進的じゃないのか、よくわからない店。今でいうコンビニのような店だと思いますが、何か得体の知れないものが出てくる怪しさといいますか。山橋はトキ(髙石あかり)とヘブン(トミー・バストウ)に影響を与える、ちょっと達観した下世話な人……他とは少し違ったスパイスを入れてくれる人になればいいなと。そこで、丁度いい距離感で怪しさを出せる人は誰だろうと考えたときに、最初に時生さんが思いついて。お声掛けしたら、運良く受けていただけることになりました」
さらに、「髙石さんとは過去にドラマで共演されていますし、年齢的には彼女より一つ上の世代で、経験も豊富。ずっと現場にいるわけではなく、客観的なところから意見も言えるので、すごく楽しくやっていましたね」と回顧。「とはいえ、現場に入るととても真面目で。山橋薬舗のもとになったお店の話だったり、ラフカディオ・ハーンの歴史の話だったり、たくさんお話しました」と柄本との撮影を語った。
山橋薬舗は、松江市に実在する薬店を参考に制作。橋爪は「モデルではないんですが、今でも明治20年の建物が松江大橋のたもとにそのまま残っているので、すべて採寸してセット作りの参考にしています。当時のビール瓶や出納帳など、いろいろな資料も残されていたので、そういったエピソードも踏まえてキャラクターを作りました」と明かす。
その上で「その薬店の店主さんには、“裏の顔”があったわけではありません(笑)」とし、「他にも参考にしたキャラクターがいくつかあって、3人分くらいを混ぜ合わせて1人に託したかたちです」と山橋の人物像について言及。「これから先、“裏の顔”がいろいろとあります。本格的に出てくるのは第15週以降だと思いますが、大活躍しますのでお楽しみに」と呼びかけた。
また第8週では“スキップ”が一つのテーマとなっているが、これは史実にはない脚本家・ふじきみつ彦による完全オリジナルのエピソード。






















