『BLドラマの主演になりました』阿部顕嵐×阿久津仁愛が“高い技量”で表現するコミカルさ

あの愛おしいラブコメドラマがパワーアップして帰ってきたーー。そう、「TELASA」にて独占配信中の『続・BLドラマの主演になりました』のことである。
本作は、すずり街による人気コミック『BLドラマの主演になりました』を、阿部顕嵐と阿久津仁愛のダブル主演でドラマ化したもの。ネクストブレイク俳優と注目される赤藤優一郎(阿部顕嵐)と、元人気子役だが現在はあまりパッとしない地味系俳優である青柳萌(阿久津仁愛)が超人気BL漫画『恋する俺とおさななじみ』の実写化でダブル主演を務めることになり、役づくりと宣伝のために同棲するところから物語はスタートした。2023年のクリスマスイブに「クランクアップ編」が配信されるとたちまち話題を集め、それからほどなくして「クランクイン編」が地上波にて放送。多くのファンを生み出し、その人々の期待に応えるかたちで「続編」が誕生したのだ。

このドラマの魅力は多々あるが、ユニークなのはその設定。ふたりの若手俳優が人気BL漫画の実写化を成功させるべく同棲するというのは先述したとおりだが、赤藤は俳優になる前から青柳の“ガチオタ”で、“推し”に対する途方もない深さの重い愛情を抱えている。けれどもプロの俳優として、『恋する俺とおさななじみ』の撮影では自身の心の内を隠さなくてはならない。
しかしこの赤藤の対応が青柳にはそっけない態度に映り、彼は共演者である赤藤に嫌われているのだと勘違いしてしまう。青柳は大人になってからも子役時代の印象を払拭できず、もがいているところだ。いまをときめく人気俳優と話題作でダブル主演を務めるというのは、彼にとってまたとない勝負の機会。しかし、自己肯定感が低く、自分に自信のない青柳は、赤藤との撮影をうまく進められないでいた。そこで、BLを心から愛するプロデューサー・弥生(入山法子)が「同棲」を提案してみたところ、青柳が乗ってきたのだ。
このピュアなふたりが互いを想い合うがゆえに生じるすれ違いにヤキモキさせられ、そして魅せられてきた。やがて同棲生活を送る中で彼らの関係性は変化し、恋愛関係にーー。ここまでが前作のドラマ『BLドラマの主演になりました』だった。