『なんで私が神説教』終盤に意外な配役 波乱を呼ぶ“不登校生徒”萩原護の巧みな演技力

『神説教』萩原護が波乱を呼ぶ不登校生徒に

 一方で、闇に落ちかけている人物を演じるのも巧みな俳優だ。『3000万』(NHK総合)では、闇バイトに落ちる大学生・長田を演じた。長田の上司的存在だった蒲池(加治将樹)がいなくなかったあとは、指示役の坂本(木原勝利)と行動を共にする。はじめはわけが分からず、現実味もないまま罪に手を染めていた青年だったが、自分の立場が危うくなったときに裏切ったり、躊躇のない暴力をふるったりなど、狂気的な一面を見せた。人間の異常性を表す、ある意味作中で一番怖い人物だったと言えるだろう。外見に実直さが表れているだけに、役柄設定とのギャップが際立ち、長田の行動の意外性に驚かされることも多かった。自分が輝くべき瞬間には、しっかりと強い存在感を放てる俳優だと言える。

 『なんで私が神説教』の第8話では、脇坂が愛花(志田未来)が名新学園に務めていたときにいじめについて助けを求めていたような描写があった。愛花が学校を去るきっかけを作った静(広瀬アリス)を恨んでいる可能性や学園そのものを恨んでいる可能性もあるだろう。予告では、これまで演じた役柄では見たことがないような死んだ目を見せていたり、人を煽るような口調を使っている場面もあり、萩原の新たな引き出しが見られるかもしれない。弱冠21歳の彼が、次はどんな爪痕を残すのか楽しみに見守りたい。

『なんで私が神説教』の画像

なんで私が神説教

『となりのナースエイド』『イップス』などのオークラが脚本を手掛ける、進学校を舞台とした完全オリジナル作品。他人と本音でぶつかり合えない大人たちに送る新たな学園ドラマ。初の教師役となる広瀬アリスが主演を務める。

■放送情報
『なんで私が神説教』
日本テレビ系にて、毎週土曜21:00〜放送
出演:広瀬アリス、渡辺翔太(Snow Man)、岡崎紗絵、野呂佳代、小手伸也、伊藤淳史、木村佳乃、堀内敬子
脚本:オークラ
演出:内田 秀実、南雲聖一ほか
チーフプロデューサー:荻野哲弘
プロデューサー:藤森真実、白石香織(AX-ON)
音楽:横山克
制作協力:日テレアックスオン
©日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/kamisekkyou/
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