トム・クルーズにダニエル・クレイグも 長期間にわたって同じ役を演じ続けた俳優たち

ヒュー・ジャックマン/ウルヴァリン

『X-MEN』の人気キャラクター、ウルヴァリンは一貫してヒュー・ジャックマンが演じ続けている。初登場は『X-MEN』(2000年)で、『LOGAN/ローガン』(2017年)が最後かと思われたが、反則技のような設定で『デッドプール&ウルヴァリン』(2024年)に再登場した。ウルヴァリン/ヒュー・ジャックマンはカメオ出演含め9作品でウルヴァリンを演じている。今後は未定である。
ハリソン・フォード/インディ・ジョーンズ

ハリソン・フォードが演じるインディ・ジョーンズは、『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』(1981年)から『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』(2023年)まで5作品に登場。登場作品数はそれほど多くないが、フォードは30代から70代までインディ・ジョーンズを演じた。『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』の撮影時点で80歳近い高齢だったが、最後までインディ・ジョーンズはアクションヒーローであり続けた。フォードは5作目で終了を宣言。シリーズに今後があるとすればリブートやスピンオフだろう。
ヴィン・ディーゼル/ドミニク・トレット

ヴィン・ディーゼル演じるドミニク・トレットは、『ワイルド・スピード』シリーズの『ワイルド・スピードX2』(2003年)とスピンオフの『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』(2019年)以外の9作品に登場。ドミニク・トレット/ヴィン・ディーゼルは現時点で『ワイルド・スピード』(2001年)から『ワイルド・スピード/ファイヤーブースト』(2023年)までのシリーズ作品に登場しており、すでに20年以上同じ役を演じていることになる。『ワイルド・スピード』シリーズは2025年4月現在の時点で、『Fast X Part 2(原題)』が待機中。今後もシリーズは続く予定である。
アーノルド・シュワルツェネッガー/ターミネーター

アーノルド・シュワルツェネッガーは『ターミネーター』(1984年)から『ターミネーター:ニュー・フェイト』(2019年)まで35年間で5作品に登場し、1作品にカメオ出演した。ターミネーターもまた、SF映画におけるアイコンのような存在だろう。C-3POの「イギリス英語でまくしたてるような話し方」と同様に、ターミネーターの「抑揚のない口調のドイツ語訛りの英語」も「ロボットっぽい話し方の典型例」として多くの映画ファンの脳内に刷り込まれていることだろう。長期間ターミネーターを演じたシュワルツェネッガーだが、シリーズの今後についてはアナウンスがなく、未定である。
マリスカ・ハージティ/オリヴィア・ベンソン刑事

マリスカ・ハージティは、TVシリーズ『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』(1999年~)で第1シーズンから継続してオリヴィア・ベンソン刑事役を演じている。同作はTVシリーズの長寿記録を更新中で、アメリカ本国ではシーズン26が放送中である。
オリヴィア・ベンソンは60代になっても前線で戦い続け、基本イメージが全く変わらないイーサン・ハントに対して、その登場期間中に大きく変化があったキャラクターだ。四半世紀の間にベンソン刑事は一介の若手刑事から警部まで昇進し、チームを束ねる立場になっている。その間に一児の母にもなった。『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』で相棒のエリオット・ステイブラー刑事を演じていたクリストファー・メローニも12年にわたって同役を演じて一度降板したが、別作品に同じ役で復帰。『LAW & ORDER:組織犯罪特捜班』(2021年~)はシーズン5の配信が開始されており、エリオット・ステイブラー刑事/クリストファー・メローニも通算17年目に突入した。現役のテレビシリーズでそれに次ぐのが『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』(2003年~)のショーン・マーレイで、第1シーズン途中からティモシー・ファラガット・“ティム”・マクギーを継続的に演じ続けている。こちらも20年超えでかなりの記録である。日本のテレビドラマ『相棒』(2000年~/テレビ朝日系)もこれらに匹敵する長寿作品で、杉下右京刑事/水谷豊は25年間23シーズンに渡って連続で同じ役で主演し続けている。これらはすべて刑事ドラマである。刑事ドラマはそれだけ万人受けしやすく、安定して視聴者数を稼ぎやすいのだろう。
『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』シーズン26はアメリカ本国で2025年5月15日に最終回を迎える予定だが、2025年4月末時点でまだシーズン27更新のアナウンスはない。新しいショーランナーが就任すると報じられていることから、更新の可能性は高いのではと思われる。
リチャード・ベルザー/ジョン・マンチ刑事
リチャード・ベルザーが演じるジョン・マンチ刑事は、『ホミサイド/殺人捜査課』(1993年~2000年)で初登場し、『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』にも同じ役柄でレギュラー出演した。マンチ刑事は『X-ファイル』、『THE WIRE /ザ・ワイヤー』、『30 ROCK/サーティー・ロック』などにもゲスト出演し、名物キャラクターになった。ベルザーは1993年の初登場から一貫して同キャラクターを演じたが、ベルザーの死去により、2016年に『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』の1エピソードにゲスト登場したのが最後になった。同じ役を演じた期間は23年間でマリスカ・ハージティには及ばないが、これほど多くの作品に作品の枠を超えて登場したキャラクターは稀だろう。

そのほか、ジャック・スパロウ/ジョニー・デップは『パイレーツ・オブ・カリビアン/呪われた海賊たち』(2003年)から『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(2017年)まで5作品に登場。今後は未定だが、続編の計画がある。ジョン・ウィック/キアヌ・リーヴスは、『ジョン・ウィック』(2014年)から『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(2023年)で10年目に突入し、今後もシリーズは継続予定である。彼らの記録はどこまで伸びるだろうか。





















