阿部サダヲ×松たか子、夫婦役で示すキャリアの“到達点” 大石静とのタッグに評論家も期待

新たに発表された阿部と松の共演について、2人の演技の“触れ幅”に言及しながらこう語る。
「“マリッジ・サスペンス”というとどういう話なのかまだわかりませんが、デビッド・フィンチャー監督の映画『ゴーンガール』のような物語になるのでしょうか……。松たか子さんは“優しい奥さん”の役もこなせるし、“狂気的な人物”も演じられるので、役柄にも期待できます。たとえば『カルテット』(2017年/TBS系)ではその二面性が表れていました。松さんは『ロングバケーション』(1996年/フジテレビ系)などで注目された時期は、もともと“お嬢様”的な清純派俳優のようなポジションでしたが、中島哲也監督の『告白』(2010年)あたりから“闇がある人”も演じられるようになって、すごく振り幅が大きい俳優になりました。一方で阿部さんはもともと大人計画出身の方なので、エキセントリックなキャラクターのイメージがありました。でもキャリアを重ねるにつれて『マルモのおきて』(2011年/フジテレビ系)あたりから“いいお父さん”役も演じられるようになって、今ではコメディに振り切ることも人情味の溢れるキャラを演じるのも両方こなせる俳優になっています。だから松さんと阿部さんは、入り口は違うんだけど同じような場所に来ているイメージがあります。キャスティングだけでもすごく面白いので、ここに大石さんがどういう物語を組み込むのか非常に楽しみです」
『ファーストキス 1ST KISS』『片思い世界』に刻まれる坂元裕二の新たな“挑戦”
「好きな人と一緒に年を取るってことは、とてもやっかいなことだ。好きな人と一緒に年を取るってことは、とても素敵なことだ。人はい…そして『しあわせな結婚』において、阿部と松2人にとって新たなイメージとなることに期待を寄せつつ、こう締めくくった。
「阿部さんと松さんには、今まで出演してきた作品のイメージがあると思うのですが、最近はそのイメージを覆すような役を演じる機会も増えていますよね。松さんは坂元裕二作品のイメージが強かったと思いますが、『スロウトレイン』(2025年/TBS系)では野木亜紀子さんと組んだり、今回でいえば大石静さんと組んだり、なにか違う一面を見せようとしています。阿部さんも宮藤官九郎さんの作品のイメージが強かった時期がありますが、今はあらゆる作品に出演されています。実写のテレビドラマや映画業界は、いわば巨大な劇団のような構造になっているので、ある俳優の出演作を見てはそこで培ったキャラクターを生かす、あるいは逆にそのイメージをどう裏切ってやろうかということを考えているベテラン脚本家は多いと思います。今回の『しあわせな結婚』でも、松さんと阿部さんは同年代の俳優でも頭一つ抜けて意外性のある演技ができる方ですし、パブリックイメージを生かしやすい俳優でもあるので抜擢されたことには納得感があります。おふたりにとってキャリアの到達点的な位置付けになるんでしょうけど、かといって“集大成”というわけでもない。なにか新しいものを見せてくれると思います」
製作陣の長年のキャリア、視聴者の年齢層の変化など、ドラマファンにとっての歴史的意義という意味で、『しあわせな結婚』に期待が高まる。
■放送情報
木曜ドラマ『しあわせな結婚』
テレビ朝日系にて、7月スタート 毎週木曜21:00~21:54放送
出演:阿部サダヲ、松たか子
脚本:大石静
監督:黒崎博
ゼネラルプロデューサー:中川慎子
プロデューサー:田中真由子(テレビ朝日)、森田美桜(AOI Pro.)、大古場栄一(AOI Pro.)
制作協力:AOI Pro.
制作著作:テレビ朝日
©テレビ朝日
公式サイト:https://www.tv-asahi.co.jp/shiawasena-kekkon/
公式X(旧Twitter):https://x.com/@wasekon_tvasahi
公式Instagram:https://www.instagram.com/wasekon_tvasahi
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@wasekon_tvasahi
























