『恋は闇』で志尊淳が醸し出す“危うい魅力” 設楽の“ホルス”の事件との関係性は?

そんな志尊淳が演じる浩暉を観ていると、2023年に放送されたドラマ『フェルマーの料理』(TBS系)の朝倉海を思い出す。危険な香りを漂わせながらも、なぜか惹きつけられてしまう謎めいたオーラ。本作の浩暉とも共通するミステリアスで底知れない雰囲気をまとう姿もまた、志尊だからこそ宿すことのできた魅力に他ならない。
過去の経験から、被害者と親しかった人々に対する踏み込んだ取材を躊躇する万琴とは対照的に、浩暉は自らの足で彼らのもとを訪れて、面と向かって取材を行っていた。彼が名づけた「ホルスの目殺人事件」というキャッチーなフレーズに注目が集まっていたが、よくよく週刊誌を詳しく読んでみると、近隣住民や関係者からのコメントをていねいに引き出しているのがわかる。
「大衆を煽って盛り上げるんだよ。興味を持続させて世間が忘れないようにする。忘れられたら事件は終わる」
「真実って難しいよ。誰かに重心が寄っていると、見えなくなるものがある」
浩暉の偏った考え方は受け入れがたい部分もあるが、彼自身のジャーナリズムは一貫しているように思う。だからこそ、飄々と笑みを浮かべる彼が不意にみせる影のある表情には、何か重大な過去が隠されている気がしてならない。

第2話以降の浩暉は、おそらく連続殺人鬼として疑われる立場に回るはずだ。実際、観ている誰もが推察していたように、現場に残されたスニーカーは浩暉の履いている靴と一致していた。さらに言えば、“設楽浩暉”がペンネームである可能性も十二分にあるだろう。彼の過去はまだ明かされていないため、新聞記事に載っていた誘拐事件の被害者を騙ったことも、あながち嘘とは言い切れないからだ。
第1話の最後には、萩原聖人が演じる見るからに怪しい男がエジプトの神々の資料を読み漁るなか、眠り込んでしまった万琴に覆い被さるように浩暉が唇を近づけるシーンが映し出された。浩暉が目的を持って意図的に万琴に近づいた可能性も捨てきれないが、まずは次回、連続殺人事件に「ホルス」を関連させたふたりの男の動向に注目したい。
『あなたの番です』『真犯人フラグ』の制作スタッフが完全オリジナル脚本で描く“究極の恋愛ミステリー”。主人公・浩暉に次々と浮上する疑惑と、彼を愛したヒロイン・万琴の葛藤を通して、「真実を見抜けるか?」を描いてく。
■放送情報
『恋は闇』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:志尊淳、岸井ゆきの、森田望智、白洲迅、望月歩、小林虎之介、浜野謙太、猫背椿、西田尚美、萩原聖人、田中哲司
脚本:渡邉真子
音楽:末廣健一郎
監督:小室直子、鈴木勇馬
プロデューサー:鈴間広枝、能勢荘志、松山雅則
チーフプロデューサー:道坂忠久
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
©日本テレビ
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