『あんぱん』脚本家で占い師・中園ミホが描く“幸せを掴む法則” 過去のヒロインから考察

NHK連続テレビ小説『あんぱん』が始まった。脚本は、『やまとなでしこ』(フジテレビ系)、『ハケンの品格』シリーズ(日本テレビ系)、『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』シリーズ(テレビ朝日系)といったヒット作を次々と生み出している中園ミホである。朝ドラとしては、『花子とアン』(2014年度前期)以来、2回目となる。
実は、中園は占い師の顔も持っている。近著には『強運習慣』(エクスナレッジ)があり、そこでは「運は誰にも平等」で、「強運になれるかなれないかは自分次第」だと書いている。思えば、中園ドラマに登場する主人公たちは、自分の才覚だけで人生を切り拓いて幸せを掴む、まさにラッキーガールたちだった。そしてそれは、多分に中園自身の分身だともいえるだろう。

中園は、10代のうちに両親を亡くすという経験をしている。母の看病をしながら日本大学芸術学部を卒業し、いわゆるOLとなるが、ファックスを送るといった基本的な仕事もできずに退職してしまう。それからは、14歳の頃から師事していた高名な占い師のもとで働き、なんとか食い扶持をつなぐ日々。漠然と「ものを書く仕事がしたい」という気持ちはあったものの、自ら「ぐーたら」という性格もあって、なかなか重い腰が上がらなかった。運気的にラストチャンスだとわかった時、やっと腰を上げて脚本家になるが、それでも連続ドラマは大変だからと避けていたという。しかし、思いがけず1人で子どもを産むことになったのを機に、真剣に仕事に取り組むようになり、中山美穂さんがシングルマザー役を演じる『For You』(フジテレビ系)で初の連続ドラマデビューを果たした。その後の活躍は誰もが知る通りだが、人から見れば順風満帆とはいえない人生を送っている。
中園は、「大切なのは低迷期の過ごし方」だという。低迷期とは「振り回されたり、できないことに取り組まないといけなかったり、人生の課題が降りかかり自分に足りないことを勉強する、いわば自分と向き合う時期」であり、その時に「もがき苦しんだ人ほど次の新しいステージに上がった時に力をつけていく」というのだ。





















