加瀬亮がついに朝ドラ降臨 『あんぱん』ヒロインの父として見せるあたたかな眼差し

加瀬亮『あんぱん』で見せるあたたかな眼差し

 第1週「人間なんてさみしいね」では、快活な女の子・のぶ(永瀬ゆずな)と絵を描くのが好きな嵩(木村優来)の出会いをはじめ、幼少期のエピソードが描かれる。2人を取り巻く環境や、それぞれの家族にも注目が集まる。加瀬が演じる結太郎は、家業の石材店は継ぐ気がなく商事会社勤め。仕事で各地を飛び回っているが、妻と娘3人をとても大切にしている。第1話で、駅まで迎えに来たのぶに対して、「それはご苦労さんやったにゃあ」と言うシーン。実際に映し出されているのは、その場面に遭遇した嵩の表情なのだが、優しく柔らかな声色だけで、娘がかわいくて仕方ないことが伝わってくる。帰宅した結太郎に駆け寄る娘たちの姿からも、友好的な親子関係が見て取れる。

 一方で、のぶの祖父・釜次(吉田鋼太郎)との関係性はどうだろうか。家業を継いでいないことから、放送前まで2人は対立関係にあるのかと思っていたのだが、そうでもなさそうなのだ。出張から戻った結太郎を「そりゃぁ行ったら戻ってくるじゃろ」と少し照れくさそうな表情で釜次が出迎えたのだ。結太郎がのぶに「女子も大志を抱け」と伝えるように、釜次も結太郎に対して、家業に縛られず自分の道を進んだらいいと思っているのかもしれない。とはいえ、まだ初回の放送を終えたばかり。登場人物の胸のうちをはかるのは邪推だろう。

 公式サイトで加瀬は「台本を読む限り、マイペースな穏やかな、それでいて芯のある人のように思いました。結太郎は実父が望む生き方の外を選んで歩いた人ですが、のぶ自身も当時の価値観の外で自由に息をしている子です。彼女が彼女らしくあれるように暖かく見守っていける存在になれたらと思っています」とコメントしている(※)。今後ヒロイン・のぶにどんな影響を与え、どう見守っていくのか。そして、釜次との親子関係はどう描かれていくのかにも注目だ。

加瀬亮、『あんぱん』で今田美桜の父親役に 初の朝ドラ出演に「元気な空気を届けられたら」

今田美桜が主演を務める2025年度前期放送のNHK連続テレビ小説『あんぱん』に加瀬亮が出演することが決定した。  朝ドラ第11…

 そして何より久々に地上波で加瀬亮の芝居を観られるのが、筆者自身とてもうれしい。結太郎は出張が多く家を空けがちなようだが、今後はぜひ出張は控えめにして、仕事を頑張っていただきたい。

参照
https://realsound.jp/movie/2024/06/post-1701619.html

■放送情報
2025年度前期 NHK連続テレビ小説『あんぱん』
NHK総合にて、毎週月曜から金曜8:00〜8:15放送/毎週月曜〜金曜12:45〜13:00再放送
BSプレミアムにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜8:15〜9:30再放送
BS4Kにて、毎週月曜から金曜7:30〜7:45放送/毎週土曜10:15~11:30再放送
出演:今田美桜、北村匠海、加瀬亮、江口のりこ、河合優実、原菜乃華、細田佳央太、高橋文哉、中沢元紀、志田彩良、二宮和也、瀧内公美、山寺宏一、戸田菜穂、浅田美代子、吉田鋼太郎、竹野内豊、阿部サダヲ、松嶋菜々子
作:中園ミホ
音楽:井筒昭雄
主題歌:RADWIMPS「賜物」
語り:林田理沙アナウンサー
制作統括:倉崎憲
プロデューサー:中村周祐、舩田遼介、川口俊介
演出:柳川強、橋爪紳一朗、野口雄大、佐原裕貴、尾崎達哉
写真提供=NHK

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