加瀬亮がついに朝ドラ降臨 『あんぱん』ヒロインの父として見せるあたたかな眼差し

加瀬亮『あんぱん』で見せるあたたかな眼差し

 いよいよ始まったNHK連続テレビ小説『あんぱん』。本作は、“アンパンマン”を生み出したやなせたかしと暢の夫婦をモデルに、生きる意味も失っていた苦悩の日々と、それでも夢を忘れなかった2人の人生を描いた物語。何者でもなかった2人があらゆる荒波を乗り越え、“逆転しない正義”を体現した『アンパンマン』にたどり着くまでが紡がれていくと想像する。

 本作は『やまとなでしこ』(2000年/フジテレビ系)や『ハケンの品格』(2007年/日本テレビ系)など、数多くの作品を手掛けてきた中園ミホが脚本を担当。主人公の朝田のぶを今田美桜、のぶの幼なじみ・柳井嵩を北村匠海が演じる。今田と北村は本作が6度目の共演。共演の俳優陣も豪華な顔ぶれだ。嵩(北村匠海)の父・柳井清を二宮和也、母・柳井登美子を松嶋菜々子、嵩の叔父・柳井寛を竹野内豊が演じるほか、のぶ(今田美桜)の妹たち、次女・蘭子役には今乗りに乗っている河合優実、三女・メイコ役に原菜乃華、パン職人・屋村草吉役には阿部サダヲが名を連ねている。

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 なかでも注目したいのは、のぶの父・朝田結太郎を演じる、朝ドラ初出演の加瀬亮だ。加瀬は2000年にスクリーンデビューを果たして以来、映画作品を中心に活動。久しぶりの地上波の連続ドラマ出演となっている。加瀬の代表作としては、クリント・イーストウッド監督作『硫黄島からの手紙』(2006年)や周防正行監督作『それでもボクはやってない』(2007年)、北野武監督作『アウトレイジ』(2010年)および『アウトレイジ ビヨンド』(2013年)などがある。

 とくに『それでもボクはやってない』では、電車で痴漢行為を疑われるフリーターの金子徹平を演じ、第81回キネマ旬報ベスト・テン 最優秀主演男優賞、第31回日本アカデミー賞優秀主演男優賞、ブルーリボン賞や報知映画賞などを受賞。作品名の通り「それでもボクはやってない」と一貫して痴漢無罪を主張していくストーリーで、その必死さや焦り、怒り、そして虚無感を加瀬がリアルに演じ、冤罪裁判の不条理を描いた一作として高く評価された。

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 加瀬は『アウトレイジ』以降、北野組の常連ともなっている。2023年に公開された映画『首』では、“イっちゃってる天下人”織田信長を演じて話題に。何がどうイっちゃってるのかは、ぜひ本編で確認してもらいたい。ここ数年は、ジョニー・デップ主演作『MINAMATAーミナマター』など国外作品への出演が続いていたため、地上波で、しかも連続ドラマで加瀬を観られるのを楽しみにしているファンも多いのではないだろうか。

 また加瀬を語るうえで外せない作品のひとつに、戸田恵梨香とW主演のドラマ『SPEC』(2010年/TBS系)がある。独特な世界観と先の読めない展開、そして張り巡らされた伏線を回収するように、映画化(しかも2部作)もされた人気作となった。

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