“自然災害”はドラマ・映画でどう描かれてきた? 『119』が可視化した助けを求める”声”

第10話では連続放火が発生。その規則性を知った兼下は現場で犯人と鉢合わせし、火事に巻き込まれてしまうが、結果的に犯人を確保した。3係の連携が事件を解決に導き、最もチームワークが発揮されたエピソードだった。
そんな中で元々消防士だった兼下は憧れのSR(特別高度救助隊/スーパーレンジャー)に誘われ、どうするべきか悩んでいた。外国語が堪能な新島(見上愛)は救急救命士の資格に挑む中、試験的に導入される外国語対応救急隊の立ち上げメンバーに選ばれた。一方で救命救急士の資格を持つ与呉(一ノ瀬颯)は、新島を追いかけるように外国語の勉強に奮闘中。ジョブローテーションで来ていた上杉(酒井大成)も消防救助隊員に戻ることが決定し、堂島(佐藤浩市)は療養を終えて帰ってきた。
3係は新たなフェーズに入ろうとしているのか……と少し寂しく感じていたのも束の間、堂島への怪しい電話のすぐ後、市内のビルが爆発したと多数の通報が入る。今までも商業施設での異臭騒ぎや事故など、大きな事案が発生していたが、これは最大規模の出来事。予告を見ると、雪の耳の良さが多くの人を救うことになりそうだ。

主人公である雪の仕事に対する熱心な姿勢だけでなく、一人一人の使命感とチームの連帯感を軸に描いた本作。今までの災害や事故を描いた作品は、その恐ろしさを教えてくれる一方で、どこかエンタメ要素が強いものも多かったが、このドラマで描かれる一つ一つの通報はより生活に密接しており、本当に他人事ではないため、もしも自分が掛けることになったら……を考えながら、一歩踏み込んだ視点で観ることができる作品だ。「助けてください」という声に、真摯に向き合う彼女たちの勇姿を最後まで見届けたい。
■放送情報
『119エマージェンシーコール』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:清野菜名、瀬戸康史、見上愛、一ノ瀬颯、前原滉、酒井大成、三浦獠太、蓮佛美沙子
、堀内敬子、遠山俊也、中村ゆり、佐藤浩市
脚本:橋本夏、小柳啓伍
演出:水田成英、並木道子ほか
プロデュース:渡辺恒也
主題歌:羊文学「声」(F.C.L.S./Sony Music Labels)
制作協力:C.A.L
制作著作:フジテレビジョン
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/119emcall/
公式X(旧Twitter)@drama119_cx
公式Instagram:@drama119_cx
公式TikTok:@drama119_cx






















