『不適切にもほどがある!』SPドラマのストーリーを予想 描かれる時代は1995年?

『ふてほど』SPドラマはどんな話になる?

 テレビドラマの時から気になっていたのが市郎の生年月日で、彼は昭和10年(1935年)の生まれなので、10歳のときに終戦をむかえたことになる。つまり彼は幼少期に終戦を向かえ、戦後の復興期に青年期を過ごしている。

 市郎のバイタリティと適応能力の高さの背後に戦中・戦後という混乱期の変化を生き抜いた経験があることは間違いないだろうが、彼の過去はドラマ本編では描かれていなかったので、1980年代を生きている市郎が、過去の自分の歴史を見つめ直すような話にしても面白いかもしれない。
 
 だが、何より一番描かれる可能性が大きい時代は、やはり1995年ではないかと思う。

 小川市郎は結婚した娘の純子(河合優実)に会うために神戸に向かい、その帰りに阪神・淡路大震災に巻き込まれて、純子とともに命を落とした。

 そのことを令和で知った市郎が、やがて訪れる自分と純子が死ぬという未来(1995年)にどう向き合うのか? というのがドラマ内で一番の葛藤だったが、劇中では市郎がどのような選択をしたかは描かれず、物語は終了した。

 今回のSPドラマが『ふてほど』の完結編となるのであれば、市郎と純子が亡くなる1995年の話は避けては通れないだろう。逆にSPドラマをシリーズ化していくのであれば、市郎が様々な時代にタイムスリップする展開となるのではないかと思う。

 筆者は『ふてほど』を純粋なドラマというよりは、ドラマの形を借りた歌あり笑いありのコントバラエティ番組として楽しんでいたので、市郎がいろいろな時代に行って大暴れする後者のようなSPドラマのシリーズ化を期待したいのだが、どのような展開になるにせよ『ふてほど』の続きが観られるということ自体が、とても楽しみである。

■放送情報
スペシャルドラマ『不適切にもほどがある!』(仮)
TBS系にて来春放送
出演:阿部サダヲ、仲里依紗、磯村勇斗、河合優実、坂元愛登、三宅弘城、袴田吉彦、中島歩、山本耕史、古田新太、吉田羊ほか
脚本:宮藤官九郎
プロデューサー:磯山晶、天宮沙恵子
演出:金子文紀
音楽:末廣健一郎、MAYUKO、宗形勇輝
編成:松本友香
製作:TBSスパークル、TBS
©︎TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/futekisetsunimohodogaaru/
公式X(旧Twitter):@futeki_tbs
公式Instagram:futeki_tbs 

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