奥野瑛太の涙は『日本一の最低男』一番のハイライト “愛情”が詰まった完璧な家族ドラマに

『日本一の最低男』“完璧”な家族ドラマに

 康太が陽菜とひまりへの償い(テレビの放送で、彼は初めて陽菜が亡くなっていることを知る)のために、生命保険に入り、自死免責期間が明けるのを待っていることを見抜き、これまで見たこともないほど感情をあらわにする一平。利用するようにして始まった関係であっても、一緒にいるうちに愛情が芽生えることを実体験として説き、康太の抱える絶望感も選挙に利用させてもらうぞと宣言しつつ、康太にも「俺を利用しろ」と言い放つ一平。考えてみれば、康太と正助がひまりにとって“二人の父親”であるように、一平にとって彼らは“二人の義弟”――他ならぬ家族であるわけだ。

 「会ってください。会って後悔してください。それがあなたの償いです」という正助からの真摯な“招待”の言葉を受けて、ひまりの誕生日当日に大森家を訪れる康太。そこで実現する、父と娘の数年ぶりの再会。ここでセリフや、過度な感情の吐露を用いなくても抜かりなく表現された“愛情”。ようやく、といっていいだろう、心の底から笑うひまりの笑顔。冒頭でも述べたように、家族を描くドラマとしてこの上なく実直であり、完璧だ。

『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』の画像

木曜劇場「日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった」

“日本一の最低男”である主人公・大森一平が、家族を、社会を、そして日本を変えていくために奮闘する姿を描く完全オリジナル作品。

■放送情報
『日本一の最低男 ※私の家族はニセモノだった』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:香取慎吾、志尊淳、冨永愛、増田梨沙、千葉惣二朗、向里祐香、佐野玲於、橋本じゅん、安田顕ほか
脚本:政池洋佑、蛭田直美、おかざきさとこ、三浦駿斗
演出:及川拓郎ほか
プロデュース:北野拓ほか
主題歌:香取慎吾「Circus Funk(feat. Chevon)」(トイズファクトリー)
制作協力:テレパック
制作・著作:フジテレビ
©︎フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/saiteiotoko/
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