『全修。』『SAKAMOTO DAYS』『メダリスト』 注目すべき2025年冬アニメを紹介
『薬屋のひとりごと』第2期
シリーズものだが、この冬、最も注目されているのは、なんといっても『薬屋のひとりごと』の第2期だろう。原作小説およびコミックス2作品の累計発行部数が3800万部を突破し(2024年9月時点)、第1期も大人気のうちに幕を閉じた。第1期が2024年3月まで放送されていたため、約9カ月と比較的早いタイミングで、人気が途切れることなく第2期に突入する。
第1期では緑黄色社会の「花になって」といった楽曲が大きな話題を呼んだが、第2期でも幾田りらの歌う主題歌「百花繚乱」などがバズる可能性を秘めている。作品自体の魅力はもちろん、関連商品の展開やムーブメントにも注目していきたい。
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『SAKAMOTO DAYS』
『週刊少年ジャンプ』で連載中の『SAKAMOTO DAYS』がTVアニメ化される。元伝説の殺し屋・坂本太郎は、コンビニで働く葵に一目惚れをして引退し、結婚、子どもも誕生。平穏な日々を送るうちに、すっかり太った姿となっていた。そんな坂本が、家族の平和な日々を守るため、襲いかかる殺し屋たちを撃退していくストーリーだ。
本作はギャグテイストの中に、アクション描写が多いため、見応えのある映像表現が大いに期待される。近年、ジャンプ作品のTVアニメ化は連続して成功を収めており、今作も大ヒットの可能性を秘めた一作といえるだろう。
『花は咲く、修羅の如く』
『響け!ユーフォニアム』などの著作で知られる武田綾乃が原作を務めた漫画をアニメ化。高校の放送部を舞台に、主人公の春山花奈が朗読で全国大会を目指す物語だ。PVでは青春のきらめきが描かれる一方、声質という才能に直面したり、キャラクターたちの苦悩の様子も描写され、武田作品らしい青春の葛藤を感じさせる内容となっている。
制作を担当するスタジオバインドは、2018年設立と年数こそ浅いが、『無職転生』シリーズや『お兄ちゃんはおしまい!』など、高品質な映像で多くのファンを獲得してきた。今作はこれまでの作風とは異なるが、新たな挑戦にも期待が高まる。
『メダリスト』
「次にくるマンガ大賞2022」コミックス部門で1位を獲得したフィギュアスケート漫画が待望のTVアニメ化。元アイスダンス選手で現在は職探し中の明浦路司が、フィギュアスケートでオリンピック金メダルを目指す小学5年生の結束いのりを指導し、師弟共に成長していくドラマを展開する。放送開始時期が冬ということもあり、スケートシーズンとの相乗効果で話題を呼ぶ可能性も高い。
フィギュアスケートのアニメ作品は『ユーリ!!! on ICE』などがあるが、その映像表現は簡単ではない。しかしPVに収められている、CGを巧みに活用した迫力ある競技シーンを観ると期待が高まる。さらに、原作ファンを公言する米津玄師が書き下ろした主題歌が、この冬、氷上のドラマをさらに熱くする。
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2025年冬クールは、他にも多彩な作品がラインナップされている。新しい物語との出会いが、この冬をさらに特別なものにしてくれるだろう。