“平成キャラクター”ブーム到来か? リラックマやたまごっち人気がZ世代を中心に再燃

令和の“平成キャラクター”ブームを考える

 サンエックスが生み出した人気キャラクター「リラックマ」が、アニメスタジオProduction I.Gの手によって、アニメ化されることが決定した。公開されたPVで描かれたのは、星空輝くベランダを舞台に、リラックマがキイロイトリやコリラックマと冒険する夢の世界。リラックマファンとして知られる歌手・幾田りらが書き下ろした新曲「stay with me」が、この“ゆるり”とした世界を彩る。PV監督には『北極百貨店のコンシェルジュさん』で劇場版アニメ監督デビューした板津匡覧が起用され、豪華な制作陣とのコラボレーションが実現した。

「リラックマ」アニメ化決定PV

 リラックマのアニメ化は今回で2度目。2019年にNetflixにて配信された『リラックマとカオルさん』は、ドワーフスタジオがストップモーション技術を駆使し、リラックマたちの12カ月をやさしくてちょっぴりほろ苦い物語として描いた。OLのカオルさんとのやりとりに焦点を当てた前作に対し、Production I.Gでの新作ではどのような展開が待っているのか。リラックマファンとアニメファンの期待が共に高まっている。

 「たれぱんだ」「リラックマ」「すみっコぐらし」など、サンエックスのデザイナーが手掛けるオリジナルキャラクターたちは、どこかダラッとしていたり、コンプレックスを抱えていたりと、他社のキャラクターとは一味違う魅力を放つ。そんな彼らは、ストレスを抱える現代人の心に寄り添う存在として幅広い層から愛されているが、中でも群を抜く知名度を誇るのが「リラックマ」だ。

 子どもの頃、リラックマが実はクマではなく着ぐるみで、その中身の正体が謎に包まれているという設定を知り、衝撃を受けたことを今でも鮮明に覚えている。1997年生まれの筆者が小学校低学年だった2000年代初頭、すでにリラックマはサンリオやディズニーに並ぶ人気ぶりで、クラスメイトの多くがリラックマの文具を愛用していた。

 現在もリラックマの人気は健在だが、今回の令和での再アニメ化には、別の側面も見え隠れする。それは1990年代生まれのキャラクターたちが、新たなブームの波に乗っているという大きな流れだ。リラックマもその一つとして捉えることができるのではないだろうか。

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