『マルス』『となりのナースエイド』『虎に翼』 戸塚純貴の“売れっ子”ぶりが凄まじい

戸塚純貴の凄まじい“売れっ子”ぶり

「僕は、新しく生まれ変わる」

 “ゼロ”こと美島零(道枝駿佑)にそう言って、もじゃもじゃの髪の一部を切り落とした彼が、「就職が決まった」と姿を見せた。オールバックにピシッと決めたスーツ。この姿はもう何度か見ている。「クロッキーコミュニケーションズ」のシステムエンジニアで、國見(江口洋介)の側近として行動を共にしている大城大木(戸塚純貴)だ。

 『マルス-ゼロの革命-』(テレビ朝日系)にたびたび登場していた元祖・マルスで“ウド”と呼ばれていた大城。新しい名前を大木(だいき)と名乗っているが、その名は、自分の当時のあだ名から連想して「うどの大木」という言葉からとったのだろうか。この言葉は、身体ばかり大きくてまるで役に立たない者のたとえとして使われるが、そんなことは全くなく、大城は國見から厚く信頼されていた。校舎へ立てこもるゼロの元へ会いに行くため、國見が出かける際には「こっちは任せたぞ」とわざわざ声をかけられている。

 一方で、大城はこれまで知られていなかっただけで、マルスに対しても大きな貢献をしていたことが判明する。最近、マルスの新メンバーとなった不破(日向亘)はかつてある会社役員の男とトラブルを起こしており、不破がその男に殴りかかる映像が世の中に広まっていた。マルスは不破が理由もなく男を殴ったのではなく、男のほうが不破を不快にさせる言葉を浴びせたことを明らかにした。その証拠となった映像はもともとは音声がはっきりしなかったが、実は大城がノイズの除去などを行っていたという。さらにはゼロたちがクロッキー社に侵入した時に、セキュリティを解除する手助けをしてくれていたのも大城だ。そう言われれば、ゼロはその時、いつもは付けていないイヤホンのようなものを付けており、アイコン(板垣李光人)もちょっと疑問に思っていた。

 このように大城はゼロを陰でサポートしていた。言い換えれば、ずっとマルスの一員だったのである。

 最終盤になり、とんでもない存在感を見せてきた大城を演じているのは、ネクストブレイク俳優と言っても過言ではない戸塚純貴。2023年は13本のドラマ、3本の映画、そして舞台に出演している。2024年に入ってからもドラマでは本作だけではなく、『ハコビヤ』(テレビ東京系)、『となりのナースエイド』(日本テレビ系)に出演、さらに映画『ある閉ざされた雪の山荘で』にも名を連ねている。これだけで、戸塚の“売れっ子”ぶりが凄まじいものであることがわかるだろう。

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