當真あみ、『さよならマエストロ』出演の喜びを語る 芦田愛菜は「お姉さんのような存在」

當真あみ、『さよならマエストロ』を語る

 TBS日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』に出演中の當真あみのインタビューコメントが公開された。

 本作は、TBS金曜ドラマ『凪のお暇』(2019年)、『妻、小学生になる。』(2022年)などを手がけた大島里美脚本のオリジナルストーリー。世界的天才指揮者の夏目俊平(西島秀俊)とその娘・響(芦田愛菜)の物語が紡がれていく。

 第7話では、音楽経験ゼロながら、晴見フィルに飛び込みバイオリンの練習に励む高校生・谷崎天音(當真あみ)にスポットが当てられ、明るく天然キャラの天音が人知れず抱えていた苦悩が描かれた。実は幼い頃からバイオリンを嗜んでいた當真は、バイオリン初心者である天音という役をどんな思いで演じているのか。

 當真は、天音の「初めて本気になれた」を大事に演じていると明かす。

「天音は音楽の経験が全くない中で、晴見フィルの演奏を聴いて、右も左も分からないまま音楽の世界に飛び込んでいくところがすごいと思います。私ならオーケストラという団体に一人で入っていく勇気は全然ないし、迷うと思いますが、天音は自分の『やってみたい! 知りたい!』という思いからバッとその中に入っていく。その行動力と勇気のあるところはすごく魅力的です。演じる上では、天音の明るさと音楽がすごく好きだという気持ちを意識しています。今まで本気で好きになるものに出会えていなかった天音が、音楽、クラシックというものに出会って初めて本気になれた。そういう部分は今後も大事に演じていきたいです」

 當真はバイオリン経験者。しかし、本作では初心者として芝居に臨んでいる。そこに難しさはないのだろうか。

「割とそこは難なくというか。どこを弾いたら初心者のような音が出るのか、先生から教わりながら、クリアはできているかなと思います。バイオリンは元々父が私にやらせてみたいという気持ちがあったようで。いつ始めさせようかと考えていた時にちょうど私が子供向けのアニメーション番組のバイオリンを弾いているキャラクターの真似をしていたらしく、それを見て始めさせてくれたみたいです。少しだけオーケストラに入っていた時期もあり、自分が音楽の一部になる感覚、全身を音楽に包まれる感覚をすごく楽しんでいたので、今回自分がやってきたことを活かせる作品に出られたことがすごく嬉しいです」

 響役の芦田愛菜とは本作で共演は3作目。「すごく嬉しいです」と再共演の喜びを當真は語る。

「普段から、今まで作品をご一緒できた方とまたどこかの作品で会えるように頑張るというのを心に置いてお仕事に臨んでいるので、またこうやって芦田さんにお会いできたのはすごく嬉しいです。周りをしっかり見ている方で、私もお芝居の時、ここはもっとこうした方がいいかなというのを監督も含めてお話しする時もありますし、お姉さんのような存在です。後半は俊平と響の関係を天音が無意識につないでいくというか。天音を通して少しずつ家族のつながりが見えてくるところもあるので、そこも楽しみにしていてほしいです」

 また、主演の西島秀俊をはじめ、共演者たちに連日大きな刺激を受けていると明かす。

「天音は客席側から演奏を見ていることが多いので、マエストロの後ろ姿を見ることが多いんですが、指揮をする西島さんの後ろ姿は本当にカッコいいです。撮影の合間も先生に教わったり、一人で振ったりとずっと真剣に練習をされているんですが、撮影が始まると本当に楽しそうで。背中から楽しさが伝わってくるんですよね。天音は俊平のそういうところに憧れたのかなと思います。天音にも指揮をするシーンがありますが、簡単そうに見えてやってみると全くそんなことはないんですよ。どこにどう指示を出せばいいのか、その動きも難しいし、大変だなと思いながら撮影に挑んでいます。オーケストラの演奏シーンでは私は映っていないことが多いので、よく監督の近くのモニターを見に行くのですが、演奏している皆さんは本当に生き生きされていますね。撮影現場の雰囲気も本当に暖かく、俳優の皆さんがすごく仲がいいです。昨日も休憩中に満島真之介さんが師匠になって、俳優さんみんなで輪になって手笛の音を出す練習の時間があって。年齢はバラバラですがそんなの関係なく、同じように楽器をやっている同士だからこそ生まれる空気感があるなと思います」

 物語も終盤。今後の展開に向けて次のようにメッセージを送った。

「あおぞらホールとお別れした晴見フィルがどのようなっていくのか、一つの音楽を作っていく仲間の団結力、みんながお互いを信じる気持ちがすごく見どころかと思います。また、俊平と響の親子関係も回を追うごとに進展していくので、温かく見守ってほしいです。天音としては、これまであまりやりたいことが続かなかった彼女が音楽や、晴見フィルに反対的な意見を持つお父さんにどのように向き合い、自分の好きなことを伝え、どのようにして音楽を続けていくのか、そこも見ていただきたいですね」

 最後に、タイトルにちなんで、當真の「アパッシオナート(情熱的)になっていること」とは?

「情熱的とまではちょっといかないですが(笑)、ドラマに影響されてクラシックにハマってきています。自分で調べて聴いたりもしています。好きな曲は『展覧会の絵』というモデスト・ムソルグスキーの組曲の中の『プロムナード』というトランペットの曲。学校の授業で聴いてから定期的に聴きたくなる曲です。トランペットのまっすぐな音色がいいですよね。実はトランペットは小学校の吹奏楽部でやっていたんですが、今はもう全くやっていないので、『スー』っていう音しかもう出せないだろうなと思います(笑)」

■放送情報
日曜劇場『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:西島秀俊、芦田愛菜、宮沢氷魚、新木優子、當真あみ、佐藤緋美、久間田琳加、大西利空、石田ゆり子、淵上泰史、津田寛治、満島真之介、玉山鉄二、西田敏行
脚本:大島里美
音楽:菅野祐悟
撮影監督:神田創
音楽監修:広上淳一(東京音楽大学)
全面協力:東京音楽大学
企画プロデュース:東仲恵吾
プロデュース:益田千愛
演出:坪井敏雄、富田和成、石井康晴
©TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/sayonaramaestro_tbs/

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