堀田真由、髙橋ひかる、八木莉可子らブレイク俳優揃い 滋賀県が生んだ若手スターたち
またしても大旋風を巻き起こしている映画『翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜』で、新たな舞台となったのは滋賀。劇中では関西で最も低い扱いを受けている滋賀だが、実際には著名人を数多く輩出しており、今をときめく若手俳優の活躍が目覚ましい。
まずは、本作にも出演している堀田真由。舞妓姿に扮して、京都で偵察を行う滋賀解放戦線員・近江美湖役を好演している。忍者発祥の地とされる滋賀ならではのクノイチかのような装いに、ゲジゲジ眉毛が印象的なキャラクターとして登場し、その他のクセ強な出演者たちに飲まれてしまわない存在感を放っている。
堀田真由、『大奥』家光役でこれまでの経験が結実 立場によって変わる表情の振り幅
1月にスタートした、よしながふみの大人気コミックを実写化したドラマ10『大奥』(NHK総合)。2月7日に放送された第5話では、三…
堀田と言えば、『大奥』(NHK総合)での3代目将軍・徳川家光役で見せた、幾重にも捻れてしまっているけれど、根本は驚くほどにピュアという複雑な感情表現が異彩を放っていた。女性として生まれながら、それを隠し男であろうとし続けなければならない自身の宿命を呪い、何より自分自身のことを認めてあげられず愛せない。本当はいつだって泣き出したい気持ちでいっぱいなのに、それを悟られまいと傍若無人に振る舞うしか自身を守る術を持たない家光の心許なさや不安定さを堀田は見事に演じ切った。自分でも自分を持て余しては振り回され、心底疲弊している。そんな家光の瞳の奥に垣間見える孤独や不安に見入ってしまい、感情移入させられた。そんな堀田は現在放送中の『たとえあなたを忘れても』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で主演を務め、ピアノの腕前も披露している。堀田はファッショナブルな役柄もよく似合う一方で、どことなく懐かしいようなセピア調な物語の登場人物としてもこの上なくよく溶け込む。
八木莉可子が語る自身のターニングポイント 『パリピ孔明』で得た多くの新しい経験とは?
フジテレビ系にて放送中のドラマ『パリピ孔明』。『ヤングマガジン』(講談社)にて連載中で、単行本の累計発行部数は160万部を突破す…
続いて、八木莉可子。堀田同様に“透明感”というワードが連想されるが、透明感とエキゾチックな雰囲気が混ざり合い、その出力度合いで様々な役柄を演じ分けている。『First Love 初恋』(Netflix)では満島ひかり扮するヒロインの若き日の姿を八木が好演し、混じりっけのない瑞々しい初恋のはじまりの物語パートとそこに忍び寄る影の両面を見せてくれた。
朝ドラ『舞いあがれ!』(NHK総合)では、片想いのままならなさと煌めきを表現し、結果的にヒロインの恋を推し進める役どころを担った。八木が演じた秋月史子は、大ファンである歌人・梅津貴司(赤楚衛二)のテリトリーを不器用にも大胆に浸食していく様子が見事で、どこかチグハグな不協和音をかき鳴らしていた。