髙橋ひかるが語る、多方面で活動し続ける理由 同世代の脚本家・若杉栞南に受けた刺激も

髙橋ひかるが語る、多方面で活動し続ける理由

 第22回「テレビ朝日新人シナリオ大賞」で、“10年にひとりの逸材”と評された新進気鋭の脚本家・若杉栞南が手がける土曜ナイトドラマ『ハレーションラブ』。主演を務めるのは、若杉と同世代の髙橋ひかるだ。

 脚本を読んだ感想や、「同世代の方で、こんなに複雑な脳をした方がいるなんて」と衝撃を受けたという若杉の印象、共演者の眞島秀和について聞いた。(編集部)

「一筋縄ではいかないような役を経験したい」

――まずは、作品の印象から聞かせてください。

髙橋ひかる(以下、髙橋):タイトルから「『ハレーションラブ』ってなんだろう?」と興味を惹かれて、台本を読み始めたら本当に展開が読めなくて。誰も信用できなくなっていくような、ハラハラする展開が終わるまでずっと続くので、これは視聴者の方にもきっと楽しんでいただける作品になるんじゃないかなとワクワクしています。

――脚本の若杉栞南さんは髙橋さんとほぼ同世代ですが、年齢が近いからこそ刺激を受ける部分もありますか?

髙橋:若杉さんとは事前にお話しする機会があって、同世代の方で、こんなに複雑な脳をした方がいるなんて、ちょっと恐ろしいと思ってしまうくらい(笑)。過去に起きたことだったり、今、誰がどう思っているのかだったり、感情の交差がすごく複雑で面白くて、「あそこも伏線だったのか」と繰り返し見たくなってしまうような脚本なので、演じさせていただけるのが嬉しいです。

――若杉さんとはどんなお話をされたのでしょうか。

髙橋:「一筋縄ではいかないような役を経験したい」というお話をさせてもらって、その言葉通り、朱莉は何度台本を読んでも「思っていた人物像とまったく違う? あれ?」と掴めない、すごく面白い役です。シンプルなようで、パッと見ではわからないことがたくさんあるキャラクターなので、演じる側としてはすごく難しいなと思っています。

――今回に限らず、普段から役作りをする上で決めていることはありますか?

髙橋:本当に人それぞれのやり方があると思うんですけど、私の場合は毎回変わりますね。原作ものを演じさせていただくときには、絵からインスピレーションを受けたり、ビジュアルから入っていくことが多いです。今回はオリジナル脚本ということで、自由に膨らませられるところは、自分なりに膨らませたりもしていて。だからこそ、それが正しいアプローチなのか、悩むところもありました。まもなくクランクインなので(※取材時)、ここからは監督を信じて、若杉さんが描いてくださった世界観を表現できたらと思っています。

――共演する眞島秀和さんの印象も聞かせてください。

髙橋:めちゃくちゃ面白い方です。これまでに観た作品の印象では、寡黙というか、あまり積極的にお話しされるようなタイプじゃないのかなと思っていたけど、すごくお茶目な方で。ご一緒できることが光栄でしたし、実際にお会いして、「眞島さんと一緒なら大丈夫だ」と安心感がありました。

――たとえば、どんなお話を?

髙橋:愛犬の犬種が、2人ともチワワで一緒だったんです。取材で「最近ハマっていることは?」と聞かれて、私が「ワンちゃんの香りを嗅ぐことです」と答えたら、眞島さんも「犬吸いね!」と同感してくださって(笑)。これから、新たに知れる一面もあるんだろうなと思っています。

――1年ほど前、『村井の恋』のインタビューでは、座長として意識しているのは「誰より長く現場にいること」とおっしゃっていました。今回はいかがですか?

髙橋:今回は幼少期のシーンも多かったりするので、長時間、現場にいるのは難しいんです。でも、朱莉のような明るさを持って、スタッフさんともコミュニケーションが取れたらいいな、と思っています。みなさんが「この作品に関われてよかった」と思えるような、いい空気感で撮影できたらいいなと思います。

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――この1年で、ご自身の俳優としての成長を感じたりもしますか?

髙橋:役に対する向き合い方は、自分なりに少しずつ出来上がってきているのかなとは感じます。毎回毎回、手探りではあるので、0から1の積み重ねですけど、それを何度も繰り返すことによって、より良いものができるのかなと。演じるのは難しいし、毎回「これでいいのかな」と悩むこともたくさんあります。でも、そういう機会をいただけることが、まずは嬉しくて。今回も素敵な作品に巡り合わせていただいたので、女優として、1人の女性として、成長できる気がしています。

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