堀田真由、『大奥』家光役は「代表作になると確信している」 福士蒼汰との共闘を明かす

堀田真由、『大奥』徳川家光を演じる覚悟

 謎の奇病で男女の立場や役割が逆転した江戸パラレルワールドを描くよしながふみ原作のドラマ『大奥』(NHK総合)。1月10日に放送された第1回はプロローグにあたり、8代将軍・吉宗(冨永愛)と貧乏な旗本の子息・水野(中島裕翔)の視点から、美男三千人が集うとされる豪華絢爛な大奥のしきたりが描かれた。そして、物語は大奥創設期まで遡り、第2回から「3代・徳川家光×万里小路有功編」がスタート。家光役を演じる堀田真由に、その見どころや、家光が心を通わせていく有功役・福士蒼汰との共演について語ってもらった。

「自分の代表作になると確信している」

――原作については以前からご存知でしたか? 初めて読んだ時の感想を教えてください。

堀田真由(以下、堀田):10年前に公開された実写版の映画とドラマはどちらも拝見していたので、原作の漫画についても存在自体は知っていましたが、実際に拝読したのはオファーをいただいてからです。まず、“男女逆転”という発想がすごく面白いですよね。一方で、歴史として残っている事実も描かれていて、「ここに繋がるんだ!」という発見や驚きもありました。私自身、時代劇に出演させていただくようになってから、もっと歴史を勉強すれば良かったと思ったので、本作をきっかけに若い方々にも時代ものの楽しさを知ってほしいです。

――そんな男女逆転の大奥で、最初の女将軍となる家光役にオファーされた時の心境は?

堀田:実は現場で原作者のよしながさんとお会いでき、その時に「難しい役だよね。でも楽しくない?」とお声がけいただいたんですが、まさにその通りで。家光は喜怒哀楽が激しく、心の機微を丁寧に表現していかなければならない、難しくもあり、楽しくもある役柄です。私としても新たな挑戦ではありますが、こんな素敵な役どころを託していただいたことを嬉しく思うのと同時に、しっかりとプレッシャーを感じました。

――役作りに関して、収録中に気をつけたことはありますか?

堀田:今まさに収録が進んでいますが、ドラマは順撮り(※シナリオの順番通りに収録すること)するのが難しいので、前後の出来事を踏まえた上でお芝居をしなければいけません。例えば、私の場合は激動の時代を経た家光が「移りゆくの、世は」と言うシーンからのクランクインだったので、家光は誰と出会い、その出会いによってどう心が動いたのかという点について現場のみなさんと共通認識を持ちながら、収録に挑みました。

――家光を演じるにあたり、参考にしたものがあれば教えてください。

堀田:このお話をいただいてから、家光編が描かれた実写ドラマ版を再度拝見していました。ただ、原作は同じでも、10年前と今では必然的に演出や表現の仕方に違いが出てくると思いますし、それぞれの良さがあるはず。だけど、最後まで観てしまったら、「これが正解」と思ってしまうんじゃないかという危機感が募り、途中で観るのをやめたんです。それからは台本と原作だけを頼りに演じることを決めました。

――演じる中で、家光に共感できる部分やご自身に近いと思われる部分はありますか?

堀田:自分に近い部分は……なさそうですね(笑)。私は普段、そんなに怒ることがないんですが、家光は怒りのメーターが突発的に0から100になるので演じていて体調がおかしくなる時もあります。これまでは割と役との切り替えがすんなりできるタイプだったんですが、今回はかなり引きずったといいますか、常に家光の心情とともに日常生活を送っていました。泣きの芝居に関しても、今までなら収録前夜に「明日は泣くシーンがあるな」と思って憂鬱になることがあったんですが、そういうこともなく。演じていたら勝手に涙が流れてきたり、限りなく家光と近づけているのを感じて、間違いなくこれは自分の代表作になると確信しています。

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