『呪術廻戦』「作画が変わった」と言われる理由 2期でアニメーターの個性が爆発
『呪術廻戦 公式ファンブック』によると、芥見は小学生の頃にアニメーターの存在を意識し、その後『鉄腕バーディー DECODE』をリアルタイムで視聴し、衝撃を受けたという。
同作は2008年から2009年にかけて放送されたTVアニメで、キャラクターデザイン・総作画監督のりょーちもを筆頭として、山下清悟や沓名健一といった個性派アニメーターたちの活躍が見られたことで有名。そして「影なし作画」が大胆に使われていたことでも知られている。
そもそも最近のアニメは、全編通して絵柄を統一する意識が高まっているが、必ずしもそれは当たり前のことではない。ひと昔前までは芥見が愛する『NARUTO -ナルト-』のように、絵柄が大きく変わり、ド派手なアクションが満載になる「作画回」を用意する作品も珍しくなかった。『呪術廻戦』でアニメーターの個性が爆発している光景には、どこか懐かしさすら感じられる。
「渋谷事変」でいえば、第39話「揺蕩-弐-」も印象的だ。特級呪霊・陀艮と伏黒甚爾のバトルが原作よりも大幅に増量した形で描かれており、アクロバティックなアクションシーンもてんこ盛りだった。そして同話を観た芥見は、放送後コメントにて「バーディ世代の芥見にめちゃくちゃ刺さるカット」があったことを告白している。ファンブックでの発言を考えても、この「バーディ」が『鉄腕バーディー DECODE』のことを指しているのは間違いないだろう。
芥見先生から
第15話をご視聴されたコメントが到着です!!次週11/9(木)第2期16話「霹靂」も
是非ご覧ください!! pic.twitter.com/Ffdq52t8NI— 呪術廻戦【公式】 (@jujutsu_PR) November 6, 2023
『呪術廻戦』は、原作の時点で有名アニメーターの作画を意識したようなアクションが描かれている。そんな同作のアニメ版で、アニメーターの生き生きとした仕事を楽しめるのは、幸福な映像化と言っていいのではないだろうか。
■放送情報
TVアニメ『呪術廻戦』第2期
MBS/TBS系にて、毎週木曜23:56~放送
キャスト:榎木淳弥、内田雄馬、瀬戸麻沙美、中村悠一、島﨑信長、櫻井孝宏、諏訪部順一、三瓶由布子
原作:『呪術廻戦』芥見下々(集英社『週刊少年ジャンプ』連載)
監督:御所園翔太
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:平松禎史、小磯沙矢香
副監督:愛敬亮太
美術監督:東潤一
色彩設計:松島英子
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:石川大輔(モンスターズエッグ)
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳圭介
音楽:照井順政
音響監督:えびなやすのり
音響制作:dugout
制作:MAPPA
「渋谷事変」オープニングテーマ:King Gnu「SPECIALZ」(Sony Music Labels)
「渋谷事変」エンディングテーマ:羊文学「more than words」(F.C.L.S./Sony Music Labels)
©芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
公式サイト:https://jujutsukaisen.jp