『鬼滅の刃』の“鬼”は実写化可能? 原作ファンが納得しそうなキャスティングを妄想
TVアニメ『鬼滅の刃』 柱稽古編の最終回にあたる第8話が、6月30日に放送される。物語も残すは「無限城編」のみとなり、長きにわたって繰り広げられてきた鬼殺隊と鬼たちとの戦いも、いよいよ佳境を迎えることになりそうだ。
そこで今回は、いつか実現しそうな『鬼滅の刃』の実写化について妄想。もし“鬼”を実写化するならどんなポイントが重要となるのか紹介しつつ、実写キャストにふさわしい俳優についても妄想してみたい。
“かつては人間だった”鬼たち
まず前提として鬼の設定についておさらいすると、その生態は人間を主食としており、より多くの血肉を食らうほどに力が増すようにできている。1000年以上前に生まれた最初の鬼・鬼舞辻無惨を“始祖”としており、すべての鬼は無惨の血を与えられることによって誕生した。
鬼たちは不老不死でありながら太陽の光を唯一の弱点としており、それは無惨も例外ではない。そのため無惨は手下の鬼を増やすことによって、弱点を克服するための薬となる「青い彼岸花」を探し求めている……。
生態や行動原理からして人間とはかけ離れているが、目を6つ備えていたり、手の甲に口を生やしていたりと、ほとんどの鬼は見た目も特徴的だ。とりわけ戦闘時には、人外ならではの身体能力や異能が発揮される。もしその姿を実写化するとしたら、説得力をもたせるためにさまざまな工夫が必要になるだろう。
とはいえ2023年にNetflixで実写ドラマ化された『ONE PIECE』や『幽☆遊☆白書』などは、異形のキャラクターが数多く登場する内容でありながら、視聴者に違和感を与えない映像を作り上げることに成功していた。
いずれの作品も、高度な技術を応用したVFX(視覚効果)によってリアリティを高めているのが特徴。たとえば『幽☆遊☆白書』では綾野剛と滝藤賢一が演じた戸愚呂兄弟が登場するが、ハリウッド映画で有名なVFXスタジオ・スキャンラインVFXの協力によって、異形としか言いようがない2人の姿が再現されている。
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さらに綾野と滝藤の演技力にも目を見張るものがあり、主に表情によって肉体の限界を超える戸愚呂弟や狡猾で残忍な戸愚呂兄のキャラクター性を見事に表現していた。すなわちファンタジーに満ちたマンガの世界を実写化するには、映像技術だけでなく、すぐれた演技力をもつ俳優の力が必要不可欠だと思われる。
とくに『鬼滅の刃』の鬼はたんに残虐な敵ではなく、“かつては人間だった”過去があり、それぞれ豊かな内面性を持っている。なおさら俳優の実力が試される役柄と言えそうだ。