『エコー』はこれまでのMCUとは違う過激なドラマに? デアデビル&キングピンも登場

『エコー』は過激な大人向けドラマに?

 まずこの予告編の冒頭に登場するのが、少女時代のエコー。そして彼女を見守る白いスーツを着たスキンヘッドの巨漢がキングピンです。そう、『ホークアイ』で語られた、エコーを育てるキングピンおじさんのくだり(つまり2人の過去)が描かれているわけですね。ここでアイスクリーム売りが、少女エコーに失礼な態度を取る。激怒したキングピンがそのアイスクリーム売りを殴り殺す! なんとショッキングでバイオレンスな展開でしょう。さすがTV-MAレイティングです。なお、この少女時代のエコーを演じるダーネル・ベサウはアラクア・コックスの従妹だそうです。

 そして場面が変わり、大人になったエコーがなにかと戦っています。ここで重要なのは、彼女はヒーローではないことです。きっと裏社会の連中と戦っているのでしょう。お墓参りのシーンをよく観ると、彼女が手にかかえているのはジャージです。彼女は、ジャージ・マフィアでしたからジャージ(トラック・スーツ)を持っているわけですね。

 そして57秒目から出て来るサングラスの男。この後のシーンでもわかるように彼が本作におけるエコーの敵のようです。演じているのは、アンドリュー・ハワード。この人は『エージェント・オブ・シールド』シーズン3にルーサー・バンクス役で出ていましたが、ここでは別のキャラを演じています。コミックに登場するブラックナイフ・カルテルという犯罪組織のリーダー、テオドール・ザルコを演じると言われています。

 この後、結構残酷なシーン(車ごと押しつぶそうとしたり)が続きますが、1分27秒に注目! ここで吹っ飛ばされているのが、デアデビルです。『ホークアイ』にキングピンやエコーが出てきたから、ホークアイに由来するキャラと思っている方もいるかもしれませんが、コミックでは2人ともデアデビルに深く関係しているのです。

 このデアデビル、Netflix版のコスチュームですね(MCUドラマシリーズ『シー・ハルク:ザ・アトーニー』のときの黄色いコスチュームではなく)。そして最後のほうで、キングピンが片目を失ったのか、眼帯をしています。これがもしかすると『ホークアイ』でエコーがキングピンに銃口を向けた結果なのかもしれません。

 こうしてみると、『エコー』はエコーとキングピンの不思議な絆が描かれ、エコーがブラックナイフ・カルテルやデアデビルと戦うというハードな話になるのかもしれませんね。

 それにしてもキングピンを演じるヴィンセント・ドノフリオの再現度の高さが素晴らしい。Netflix版『デアデビル』からの続投です。コミックのキングピンはもともとスパイダーマンのヴィランだったので、いつかトム・ホランド版スパイダーマンとも戦ってほしいですね。

 ところでこの予告編、エコーのルーツであるネイティブ・アメリカンの儀式やカルチャーのシーンがいくつかインサートされていますよね。これが何を意味するのかも楽しみです。

 今までのMCUとは一味も二味も違う『エコー』。MCUの新たなスパイスになる可能性が高そうです。

■配信情報
『エコー』
2024年1月10日(水)より、ディズニープラスにて独占配信
©︎2023 Marvel

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