『ヒップタッチの女王』ハン・ジミン&イ・ミンギの関係に進展 笑いと謎の絶妙なバランス
人の言葉や行動は、その人の本心を表しているとはいえない。時に人は本心を隠し、思ってもいない言葉を投げつけたり、素っ気ない態度を取ってしまうこともある。本心を知れば世界はもっと愛で満たされていることがわかるはずなのに……。
Netflixで配信中の『ヒップタッチの女王』は、主演をハン・ジミンとイ・ミンギが務めるサスペンスコメディだ。随所で挟み込まれる人気名作ドラマのパロディに笑わせられ、連続殺人事件の犯人を追うサスペンスパートでは怪しい人物が二転三転し、犯人がわからない。コメディとサスペンスが絶妙なバランスだ。本稿では第11話、第12話の内容を中心に紹介する。
静かな町ムジン市で暮らす主人公の獣医ポン・イェブン(ハン・ジミン)は、ひょんなことからサイコメトラーとなり、生き物のお尻を触ると過去を読めるようになる。ソウルからムジン市に飛ばされてきた熱血刑事のムン・ジャンヨル(イ・ミンギ)は、手柄を立ててソウルに帰りたい一心で、イェブンのサイコメトリーを使って事件解決に乗り出す。イェブンとジャンヨルのコンビのおかげで数々の事件が解決する中で、町で連続殺人事件が発生。ジャンヨルは、町にやって来たよそ者で、謎の多い人物キム・ソヌ(スホ)を疑っていた。
第11話、第12話では、ソヌを疑うジャンヨルが、イェブンのサイコメトリーでソヌの過去を見ようとあれこれ画策する。しかし、ソヌは自分が犯人だと疑われていることを知り、ヒップを触られまいとジャンヨルの画策をすり抜ける。一方イェブンは、国会議員のチャ・ジュマン(イ・スンジュン)が母チョン・ミオク(チェ・ジョンイン)の死に関係していることを知り、自殺したと思っていた母の死の真相に愕然とする。
ソヌを疑うジャンヨルだが、ムジン警察署強力班長のウォン・ジョンムク(キム・ヒウォン)は、釈然としない思いでいた。ジョンムクは、イェブンの祖父チョン・ウィファン(ヤン・ジェソン)から渡されたスクラップ記事を調べていくうちに、ジュマンの存在が浮かび上がってくることに気づく。さらに、ジュマンが絡む事件を調べていたのが、イェブンの母で記者であったミオクであり、ミオクが懇意にしていた女性の息子がソヌであることを突き止める。
イェブンとジャンヨルが、それぞれ違う人物を追うなかで、ふたりの距離がぐんと近づく出来事が起こった。イェブンがジャンヨルに母の死のことを話すと、ジャンヨルがイェブンの肩をぶっきらぼうに叩くような動きをするのだ。「何してるの?」と問うイェブンに、ジャンヨルは「慰めている」と言い、イェブンは「慰め方も知らないんですか? こうするんです」とジャンヨルの手を取り、自分の肩を優しくトントンと撫でることを教える。イェブンに教えられたとおりに、優しくトントンとイェブンを慰めつづけるジャンヨル。甘いコミュニケーションスキルを持たないジャンヨルが、“慰める”というスキルを獲得し成長した瞬間だ。最初の頃は、「ソウルに帰る」とやたら連呼していたジャンヨルのその言葉も最近聞いていない。イェブンとジャンヨルの間にどうやら本格的に甘いケミが漂い始めたようだ……!