『SPY×FAMILY』『進撃の巨人』『ウマ娘』 豪華すぎる秋アニメで復習必須な6つの大作
7月から始まった夏アニメがクライマックスに差し掛かっているこの時期、すでに秋アニメへの熱い視線が注がれている。期待作が並ぶ秋アニメをしっかり楽しむためには今からおさらいしなければ10月の放送開始に間に合わない。そこで、少し早めにこの秋の注目作をピックアップして紹介したい。
『SPY×FAMILY』Season 2
注目作の筆頭はやはりこのアニメだろう。『少年ジャンプ+』(集英社)にて連載されている遠藤達哉による『SPY×FAMILY(スパイファミリー)』のSeason2だ。もはやあらすじの説明は不要かもしれないが、まだ視聴していない方にも説明すると、世界の平和のためにスパイになった“黄昏”が、ミッション遂行のために精神科医のロイド・フォージャーとして、超能力を持つ少女アーニャと“いばら姫”の異名を持つ殺し屋のヨルと互いの裏の顔を隠しながら偽装家族となるホームコメディ。東国と西国の戦争を阻止するという一貫したテーマが存在するものの、その中で鮮明に描かれるのは家族の絆である。
また、本作に登場するキャラクターたちも粒立っており、中でもアーニャの天真爛漫な振る舞いは多くのファンの心を掴んでいる。分割にて放送された第1期から1年が経った今でもアニメの人気は衰えず、むしろ第2期の放送にあたって昨年以上の盛り上がりを見せている印象もある。さらに12月22日には完全オリジナルストーリーとなる『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』も公開予定。社会現象を巻き起こした話題作についていくなら今のうちだ。
『進撃の巨人』The Final Season完結編(後編)
長編作がいよいよ完結することで大きな注目を集めているのが『進撃の巨人』The Final Season完結編(後編)だ。諫山創による原作は2009年9月より『別冊少年マガジン』(講談社)にて連載が始まり、 2021年4月に完結。巨人と人間という明快な対立構造と話数を重ねるごとに奥深さを増していくストーリーが高く評価されている。The Final Seasonからはこれまで高いクオリティを提供し続けてきたWIT STUDIOからMAPPAへ制作会社が変更(スタッフも一部を除いて一新)されたものの、依然として立体機動を扱う戦闘シーンの作画は息を呑む迫力となっていた。
正直なところ、原作ベースで読み進めようとするとかなりの時間を要してしまうことが予想されるが、アニメは比較的テンポよくかつ理解し易いように作られているため、後編が放送されるまでに追いつくことは可能だろう。まだ観ていない方は日本アニメの最高傑作をぜひこの機会に体感してほしい。
『東京リベンジャーズ』天竺編
人気シリーズ『東京リベンジャーズ』の天竺編もスタートする。フリーターとして生活する26歳の花垣武道(タケミチ)は、ニュースで中学時代の彼女である橘日向(ヒナタ)が事故で亡くなったことを知る。翌日に何者かによって電車のホームへと突き落とされたことをきっかけに12年前の中学時代にタイムリープしてしまい、未来を変えるために不良集団・東京卍會での成り上がりを目指すストーリー。
2021年に第1期が放送されると社会現象とも言えるヒットとなり、実写映画化や舞台、ミュージカルなどのメディアミックスが行われている。本作の見どころは、なんと言っても魅力的なキャラクターが登場するところにある。例えば、マイキーこと東京卍會の総長・佐野万次郎は類まれなカリスマ性を持つ一方で時折見せる子供らしい一面のギャップがファンの心をくすぐっている。「パーのダチやられてんのに、日和ってる奴いる?」 というマーキーのセリフは作品を観たことがない方でも聞いたことがあるのではないだろうか。きっと観終わった後には推しキャラが見つかっているはずだ。
『Dr.STONE NEW WORLD』第2クール
原作は『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載されていた原作・稲垣理一郎、作画・Boichiによる漫画『Dr.STONE』。2019年に第1期が放送された後、2021年に第2期、テレビスペシャル『Dr.STONE 龍水』、第3期『Dr.STONE NEW WORLD』の第1クールが2023年4月に放送された。謎の現象により全人類が石化し、文明が滅びてしまった世界を舞台に主人公・石神千空が科学の力を駆使して、元の世界を取り戻すために奔走するアドベンチャーだ。第1期と第2期では科学を駆使する千空と武力を押し通す獅子王司との科学vs武力が描かれており、作中には様々な科学の知識が登場する。千空が黒色火薬やコーラなどを科学の力で作り上げ、文明を築き上げていく姿は実に痛快だ。バトルアニメとしても、頭脳戦アニメとしても楽しめる作品だ。