『トリリオンゲーム』誠実さを見せた福本莉子が社長に 目黒蓮はキレキレなヲタ芸を披露
だが、実績も知名度ないベンチャー企業。そこから何かを始めるには、やはり「ハッタリ」が必要だ。3人が始めたのは誰に何を贈るかを相談できる「AI」を使ったオンラインショップ事業。とはいえ、この「AI」が人工知能(Artificial Intelligence)の略だとは言っていない。AIをイチから構築していく時間もコストもない。そこでハルが考えたのは、まずは人力でAIっぽくサービスを展開してみるというもの。取り急ぎ、凜々が「トリンリン」というキャラクターを通じて、AIっぽく顧客からの相談に乗っていくことに。
しかし、第1週の売上はわずか数万円。黒龍との「最初の1ヵ月で売上300万円」の約束には程遠い結果に終わる。とはいえ、ハルは確かな手応えを感じていた。凜々の的確で誠実なアドバイスにより顧客満足度は高く、なかでも評判の良かった花のギフトに特化していくことで、さらに売上がアップしていくはずだと目論む。無鉄砲なように見えるハルのやり口だが、凜々はMVP(Minimum Viable Product)というスタートアップ戦略のひとつになっていると気づく。最速最小限でリリースし、顧客の反応を見ながら試していく方法だ。その視点を最初から知識を持っていたのか、それとも天性のビジネス感覚なのか。
ハルが勝利を確信しながら呟いた「FAKE IT TILL YOU MAKE IT」とは、成功しているふりをしているうちに、やがて本当に成功するという意味。必ず実現するという信念と真面目に誠実に対応する姿勢が伴えば、ハッタリも「有言実行力」と呼べるものになる。ハルを見ていると重要なのは「今何をするべきか」だけだと思えてくる。これまで何をしてきたか、何ができるのかという実績やスキルは、あくまで自分が持っているカードの一つでしかない。そのカードが手札になかったとしても十分に戦うことはできる。
なぜなら似たような状況があったとしても、まったく同じケースなんてあり得ないから。なれば、未来はみんな初めてのこと。「できる」とハッタリをきかせて、今やってみることだけが、自分の望む未来を切り開く唯一の方法なのだ。そうして次々と目標を達成していく3人を眺めていると、なんだかこちらまで何かを始めなければもったいないような気持ちになってくる。
ちなみに、今回キレキレなヲタ芸を披露したハル役の目黒だが、ジャニーズ公式モバイルサイトのブログで同じSnow Manのメンバーでアニメ・声優オタクとして知られる佐久間大介に教えてもらったと裏話を明かしていた。目黒も自分が持つカードをフルに活用して、この作品に挑んでいるのがわかる。まだ行ける、もっとやれる。できないなんて未来は、端から思い描かない。そんな勢いとエネルギーに満ち溢れたハルと、俳優として本作でさらなる成功を目指す目黒がリンクしていくところも、本作の大きな見どころになりそうだ。
■放送情報
金曜ドラマ『トリリオンゲーム』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:目黒蓮(Snow Man)、佐野勇斗、今田美桜、福本莉子、竹財輝之助、あかせあかり、國村隼、吉川晃司
原作:稲垣理一郎/作画:池上遼一『トリリオンゲーム』(小学館『ビッグコミックスペリオール』連載)
脚本:羽原大介
演出:村尾嘉昭、竹村謙太郎、田中健太
プロデューサー:松本明子、松下ひろみ、加藤章一
主題歌:Snow Man「Dangerholic」(MENT RECORDING)
製作:TBSスパークル、TBS
©TBS/撮影:高橋裕子
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/trilliongame_tbs/
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