『らんまん』『まんぷく』『おひさま』 朝ドラを支える奥田瑛二&安藤サクラファミリー

『らんまん』朝ドラを支える奥田瑛二一家

 植物学者ではない自分が新種植物の名付け親になるために、学者として認めてもらうために、図鑑の出版に向けて迷わず駆け出す万太郎(神木隆之介)が向かったのは、大畑義平(奥田瑛二)率いる大畑印刷所だった。

 『らんまん』(NHK総合)第15週では、以前は寿恵子(浜辺美波)にふさわしい人物になるために、“自分が自分を認められるように”なるために大畑印刷所の門を叩いた万太郎が、今度は“世間に自分を認めさせるために”またこの地に戻ってきた。さらにそこには彼の伴侶となり、一緒に夢に向かって歩みたいという寿恵子までいる。万太郎にとって、様々な思惑や打算が渦巻く田邊教授(要潤)主宰の東大植物学教室だけではなく、この大畑印刷所というもう一つの居場所があって本当に良かった。

(左から)大畑義平役・奥田瑛二、槙野寿恵子役・浜辺美波、槙野万太郎役・神木隆之介

 突然、石版印刷機を買いたいと思い切った申し出をする寿恵子に、大畑はどう答えるのだろうか。以前よりも職人の数も増やし、より一層活気に溢れた印刷所を束ねる大畑自身も、大将ぶりが増している気がする。大畑に扮する奥田は、実生活でも個性の強い逸材に囲まれて過ごしており、またそのファミリーはNHK朝ドラ出演常連組とも言える。

『まんぷく』安藤サクラ、“朝ドラの難題”クリアし国民的女優へ 表現者としての類い稀な存在感

『まんぷく』(NHK)で、朝ドラ初の“ママさんヒロイン”として駆け抜けた安藤サクラ。彼女が演じる福子のパワフルなキャラクターから…

 奥田自身は『ひまわり』、『どんど晴れ』、『まんぷく』に続き、本作で朝ドラ出演は4作目。『まんぷく』では次女・安藤サクラがヒロインを務めた。夫・萬平(長谷川博己)との二人三脚で時代の荒波を乗り越えながら夫の才能を誰より信じ抜いた福子(安藤サクラ)は、本作での寿恵子にも通ずるところがある。奥田と安藤が同じシーンで対峙することはなかったものの、元食糧庁長官で衆議院議員の土井垣隆三として登場した奥田が、萬平の希望を叶えるキーパーソンを担っていた。

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