『だが、情熱はある』は“席”への執念を描く 表現者の想いは『浅草キッド』『劇場』でも
一方『劇場』では、夢があるのに想像通りにいかない焦りや、成功している他人への嫉妬など、舞台に魅せられた者の負の感情にライトが当てられる。主人公の永田は中学からの同級生と劇団を立ち上げて上京したものの、鳴かず飛ばずで夢とのギャップを誤魔化しながら生きている。永田が「次元が違う」作品を作り上げた小峰に対して自分と同い年だと知って嫉妬する場面は、『だが、情熱はある』の山里が同期の実力ナンバーワンコンビ「ヘッドリミット」に嫉妬する場面に通じるものがあるだろう。
純粋な恋愛と純然な映画についての物語 “3人目の主人公”による『劇場』の仕掛け
「まぶたは薄い皮膚でしかないはずなのに、風景が透けて見えたことはまだない。もう少しで見えそうだなと思ったりするけど、目を閉じた状…
何かを表現しようともがいたことがある人だったら、『だが、情熱はある』に一定以上のものを思うはずだ。どこか他人事とは思えない、既視感のある感情に胸が痛くなるシーンもあるだろう。しかし、それでも諦められない想いこそが、本物の「夢への情熱」なのかもしれない。劇場であがくもの、ライターとしてあがく私、それぞれの立場であがく視聴者たち。『だが、情熱はある』には私たちの大切な思いが詰まっている。
■放送情報
日曜ドラマ『だが、情熱はある』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演:髙橋海人(King & Prince)、森本慎太郎(SixTONES)、戸塚純貴、富田望生、三宅弘城、池津祥子、ヒコロヒー、渋谷凪咲(NMB48)、中田青渚、箭内夢菜、森本晋太郎(トンツカタン)、加賀翔(かが屋)、賀屋壮也(かが屋)、藤井隆、坂井真紀、白石加代子、光石研、薬師丸ひろ子
脚本:今井太郎
演出:狩山俊輔、伊藤彰記
プロデューサー:河野英裕、長田宙、阿利極
チーフプロデューサー:石尾純
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/daga-jyounetsu/
公式Twitter:@daga_jyounetsu