『教場0』“Xデー”は折り返し地点に過ぎなかった　北村匠海演じる遠野の“原風景”が明らかに

　今回の事件の幕引きの直後、遠野のもとに張込み応援の要請が入る。すなわちそれは、“Xデー”がやってきたということである。ここで風間から車の運転を任される遠野。これまで道場生たちに運転を許していなかった風間が遠野にハンドルを任せるということは、約束通り遺体の身元特定よりも前に仕留めた遠野を、“刑事”として認めたことに他ならない。さらに車のなかで語られる、遠野の“原風景”。高校時代に剣道を辞めた理由と、刑事を志す理由。そして花をこよなく愛して世話をし続ける理由も、そこで明らかになるのである。

　突然降り始めた豪雨のなかで千枚通しを持った男と対峙する一連は、『教場II』で描かれたものと同じである。2人を刺した犯人が建物内に逃げ、たまたまバイク便の仕事でその建物内にいた鳥羽（濱田岳）とぶつかった際に画面に映る男の顔。その人物――十崎を演じているのが森山未來であることがわかる。風間公親の義眼と、冷酷な教官となった真相が描かれるこのドラマにおいて、この“Xデー”は終着点ではなく、単なる折り返し地点に過ぎなかったというわけだ。

■放送情報
フジテレビ開局65周年特別企画『風間公親－教場0－』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00～21:54放送
出演：木村拓哉、赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、白石麻衣、染谷将太ほか
原作：長岡弘樹『教場0 刑事指導官・風間公親』『教場X 刑事指導官・風間公親』（小学館）
脚本：君塚良一
演出・プロデュース：中江功
プロデュース：渡辺恒也、宋ハナ
音楽：佐藤直紀
主題歌：Uru「心得」（ソニー・ミュージックレーベルズ）
制作・著作：フジテレビ
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