『らんまん』神木隆之介の“上京物語”は過去最大級? 朝ドラの主人公が東京で得るもの
放送中の朝ドラ『らんまん』(NHK総合)が、早くも大きな展開を迎えている。そう、主人公・槙野万太郎(神木隆之介)が夢に向かって動き出したところなのだ。物語の舞台は高知から東京へ。ここからついに、万太郎の植物学者への道が始まる。
新天地での生活に対する期待と不安。新年度が始まったばかりのこの時期とあって、自身と万太郎とを重ねてしまっている視聴者は少なくないことと思う。東京での生活が10年に達した筆者もまた、上京当時のことを思い出さずにいられない。
やはり東京というと、「夢の都」のようなものを思い描いている方が多いのではないだろうか。“東京に行けば何でもある”というのは、たしかに大方その通りだ。高知の大自然は東京にはないものの、地方にはない最新のモノや情報がここには集中し、溢れている。インターネットの発達により、どこにいたってモノも情報も得られるようになったが、実際にこの大都会に身を置くというのはまた違う。それは体験だ。ここで生活することでしか得られない何かがたしかにある。万太郎の生きている明治の時代であれば、なおさらそうだろう。
朝ドラといえば主人公の半生を描くもの。誰もが夢を追うため、生まれ故郷を飛び出して見知らぬ土地でサバイブする。その舞台の多くが大都会・東京だというのは、先述しているように必然だろう。あらゆるモノや情報が集中しているのだから。