『らんまん』見事だった神木隆之介と志尊淳の激怒と葛藤 “おみやげ”を胸に東京を発つ

『らんまん』神木隆之介らが東京を発つ

 朝ドラ『らんまん』(NHK総合)第15話にて、万太郎(神木隆之介)と竹雄(志尊淳)が東京を旅立ち佐川へと帰っていった。

 第3週「ジョウロウホトトギス」で、内国勧業博覧会のため東京にやって来た万太郎と竹雄。峰屋の当主として「峰乃月」を片田舎の殿様の酒から、日の本中へと知れ渡らせる――万太郎にとってそれは言わば表の顔で、本当の目的は「心の友」と憧れ続けた植物学者に会いに行くことにあった。

 訪れた博物館で野田(田辺誠一)、里中(いとうせいこう)とすぐさま意気投合した万太郎は、日本ではまだ確立されていない植物分類学についてぐんぐんと知識を深めていく。横倉山で見つけた新種の花(後のジョウロウホトトギス)の名付け親になるためには、日本では植物を検定するための標本の数が圧倒的に足りないことも知る。万太郎にとっても、野田たちにとってもこれは運命の出会い。一方で、竹雄にとっては万太郎が峰屋の当主から、ますます心が離れていく焦り、苛立ちを抱えていた。

 東京滞在最後の日。博覧会への参加を終えた2人が、東京の街を“ろいろい”する日である。タキ(松坂慶子)らへのお土産にとどまらず、佐川では手に入らない植物の専門書に、その植物学に必須な顕微鏡を万太郎は竹雄に止められながらも買い込む。さらには牛鍋屋で「峰乃月」を「品がある」と褒め称えていた見知らぬ客に気を良くし酒を振る舞ったりと、羽振りがいいのレベルを少々超えてしまっている。万太郎のモデルとなっている牧野冨太郎博士は、54歳の頃に現在の価値で1億円まで膨れ上がるほどの借金を抱えることになったというが、そのお金に無頓着な性格が大いに表れていると言えるだろう。(※)

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