相武紗季の演技に漂う善悪の“二面性” 『リバーサルオーケストラ』ではどちらの顔が出る?

相武紗季の演技には善悪の“二面性”がある

 一方、『グッドワイフ』(2019年/TBS系)では、それまで良好な夫婦関係を築き、何不自由ない生活を送っていた杏子(常盤貴子)と壮一郎(唐沢寿明)の関係を一変させる夫のスキャンダル相手・遠山亜紀を演じた。亜紀と一緒に写った写真により、壮一郎は自身の汚職容疑に加えて女性スキャンダルでも世間から騒がれることとなり、杏子は家族を守っていくため、16年ぶりに弁護士に復帰することとなる。しかも、実はこのスキャンダルは仕組まれたハニートラップだった。亜紀は見返りに自分の娘の手術費用を受け取っていたため、そこにはいろんな事情があったのだろうが、少なくとも亜紀は友達にしたくはない女性だ。

 では、これまでに登場している『リバーサルオーケストラ』の女性たちに注目してみたい。「玉響」の楽団員たちは、初音をはじめ、玲緒(瀧内公美)やみどり(濱田マリ)などなんだかんだ言いつつも、他人に優しく、あたたかい人たちが揃っている。だが、一歩、「玉響」の外に出ると様子が異なる。「高階フィルハーモニックオーケストラ」のオーナーである高階藍子(原日出子)は、温和な顔をしながら、裏では本宮雄一(津田健次郎)と組んで「玉響」を失脚させようと画策している。藍子たちは、どんな手を使ってくるかわからない。

 今回、相武が演じる女性は、“かっこいい女”と“嫌な女”のどちらなのだろう。もしかしたらかおりは藍子から送られてきた“刺客”かも……という思いと、朝陽と初音を見た時の、かおりの弾けるような笑顔に「そんな裏はない!」という思いを抱きながら、今後を楽しみに観ていきたい。

■放送情報
『リバーサルオーケストラ』
日本テレビ系にて、毎週水曜22:00〜放送
出演:門脇麦、田中圭、瀧内公美、坂東龍汰、濱田マリ、平田満、前野朋哉、行平あい佳、ロイック・ガルニエ、岡部たかし、永山絢斗、恒松祐里、津田健次郎、原日出子、生瀬勝久
脚本:清水友佳子
演出:猪股隆一、小室直子、鈴木勇馬
チーフプロデューサー:三上絵里子
プロデューサー:鈴間広枝、松山雅則
制作協力:トータルメディアコミュニケーション
製作著作:日本テレビ
©︎日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/reveorche/
公式Twitter:@reveorche_ntv
公式Instagram:@reveorche_ntv

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