當真あみ、凛美、片岡凜、長澤樹 朝ドラヒロインにも期待の注目の若手女優たち
将来性豊かな10代の若手女優の活躍が目覚ましい。本稿では特に注目の4名を紹介したい。
當真あみ
2023年に注目の若手女優となれば、一にも二にも當真あみを挙げないわけにはいかない。NHK大河ドラマ『どうする家康』では松本潤演じる徳川家康の娘・亀姫役に抜擢され、TBS日曜劇場の『Get Ready!』では妻夫木聡演じるエースが経営するケーキ屋に通う女子高生の役。さらには『ZIP!』(日本テレビ系)内で放送されている『パパとなっちゃんのお弁当』に、アドバンスト・メディアのCMに、声優に挑戦した『かがみの孤城』も公開中と、2022年に本格的に女優デビューを果たしたとは思えないほどの引っ張りだこだ。
その期待値の高さは言うまでもないが、まだまだ女優としてのポテンシャルを測るに足るだけの大きな役を得ているわけではない点は“未知数”である。現時点で當真の実写での主演演技が観られるのはショートフィルム『いつも難しそうな本ばかり読んでる日高君』であり、同作では駅の待合所で同級生に声を掛けようとする女子中学生を演じていた。モノローグで心の内を語り、相手から返ってきた意外な言葉への驚きと落胆が、わかりやすくも大げさすぎないリアクションで表現される。夕陽を背にした長いラストカットを見ると、彼女が画面映えすることを作り手が完全に信頼しきっていることが窺える。
當真の“出世作”に当たるのは、2022年春に抜擢された「カルピスウォーター」のCMキャラクターであり、言わずもがな過去にその役目を担った女優には、のん(当時は能年玲奈名義)、黒島結菜、永野芽郁と、後々NHKの朝ドラヒロインとなった面々が並ぶ。當真も彼女たちに続くのかどうか、その可能性は現時点の売り出され方を見るに、かなり高いだろう。まずはこの2023年に、映画やドラマでどこまでそのポテンシャルを見せてくれるのか楽しみにしながら、出演作を追っていきたいところだ。
凛美
まさしく“彗星の如く”現れた當真に対し、子役時代から地道にキャリアを積み上げてきた凛美という女優も楽しみな逸材だ。多くの有名女優を輩出した「ニコモ」であり、こちらも登竜門である「全国高校サッカー選手権大会」の応援マネージャーに起用されるなど伸び盛り。そのキャリアはキッズモデル時代まで遡れば実に長く、2016年に出演したピザーラのCMでマツコ・デラックスと同じ衣装でピザを食べていた子役といえば思い出す人も少なくないだろう。
二宮和也主演の『マイファミリー』(TBS系)では松本幸四郎演じる阿久津の娘でドラマ後半に誘拐される実咲役を演じ、『NICE FLIGHT!』(テレビ朝日系)では中村アン演じる真夢の高校生時代を演じていた凛美。『リバーサルオーケストラ』(日本テレビ系)の第4話では濱田マリ演じるみどりの娘役として登場するなど、まだいまのところはメインキャストの娘役or少女時代という定番の子役ポジションが中心だ。そろそろ学園ものなど、メインでの出演作にも期待したい(ちなみに以前主演していた茨城県のウェブドラマ『県北高校フシギ部の事件ノート』は予想外におもしろい作品だった)。
片岡凜
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『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』(TBS系)の第7話で「弁護士なら助けられると思ったの」と涙を流しながら話したひな(片岡…
2022年の7月クールに放送された『石子と羽男 ーそんなコトで訴えます?ー』(TBS系)でドラマデビューを飾った片岡凜は、SNSきっかけで芸能界入りをはたしたという現代的な経歴の持ち主だ。10月クールに『ボーイフレンド降臨!』(テレビ朝日系)で重要な役柄を演じ、『君の花になる』(TBS系)にもゲスト出演。この2023年1月クールには『リエゾン-こどものこころ診療所-』(テレビ朝日系)に出演し、摂食障害の女子高生を演じている。
ちなみにこの『リエゾン』というドラマ、山崎育三郎と栗山千明(かつて『六番目の小夜子』(NHK教育)で共演した2人だ)に、志田未来に、第1話には星野真里も出てきたりと、子役時代から長きにわたって活躍してきたキャストが次々と登場。さらに子役から成長を遂げている鈴木梨央に、浅田芭路をはじめとした現役の注目子役もずらり。まだまだキャリアの浅い片岡が彼らとどんな化学反応を見せてくれるのだろうか。