『鬼滅の刃』が起こしてきた異常事態 『刀鍛冶の里編』はどんな作品に?

『鬼滅の刃』刀鍛冶の里編はどんな作品に?

 また、成馬氏はリアルタイム放送当時の印象と、現在観るアニメの印象に違いを感じているという。

「シリーズを重ねるに連れて、万人に向けたアニメとしての先鋭化が進んでいると感じます。よく言われるのが、内面のセリフを全て炭治郎が言う部分。戦いの見せ方も、剣で切ると水の流れが比喩的に表現されていて、エフェクトをガンガン使って見せる派手さがあり、リアリズムというよりは歌舞伎に近い様式美の面白さで魅せている感じがします。何より感じるのが、時代との距離感ですね。『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』や原作漫画がまとっていた空気は、2010年代末から2020年のコロナ禍にかけての時代とシンクロして、異常な盛り上がりを見せました。その意味でとても同時代的な作品でしたが、アニメの『遊郭編』を観ると、いい意味でクラシカルというか、昔から存在していた“古典”に触れているような安定感があると感じました」

 今週末は4月からの『刀鍛冶の里編』が待ち遠しい多くのファンが、劇場に足を運ぶことが予想される。

■公開情報
『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』
2月3日(金)公開
原作:吾峠呼世晴(集英社ジャンプ コミックス刊)
監督:外崎春雄
キャラクターデザイン・総作画監督:松島晃
脚本制作:ufotable
サブキャラクターデザイン:佐藤美幸、梶山庸子、菊池美花
プロップデザイン:小山将治
美術監督:衛藤功二
撮影監督:寺尾優一
3D監督:西脇一樹
色彩設計:大前祐子
編集:神野学
音楽:梶浦由記、椎名豪
アニメーション制作:ufotable
配給:東宝・アニプレックス
出演:花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、小西克幸、河西健吾、花澤香菜
©吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable
公式サイト:https://kimetsu.com/anime/
公式Twitter:https://twitter.com/kimetsu_off

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